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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)

藤井聡

【謹賀新年】 「お正月」は、今、滅亡しつつある日本を守る「防衛闘争」において何よりも大切な年中行事。今年が良き年となりますよう、皆で祈念いたしましょう。
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新年あけまして、おめでとうございます!

いよいよ2024年、新しい年をお迎えしましたね。


皆様、大晦日からこの元旦にかけての、この日本人にとってなんとも言えず特別な時間、いかがお過ごしでしょうか?

 

大晦日と言えば、もちろん子供の頃は紅白歌合戦がもの凄く楽しみで一生懸命観ていましたが、二十代になったあたりから格闘技でビッグマッチがくまれ毎年もの凄く楽しみに観ていましたがそれもPrideやK1の勢いがなくなるに連れてなくなっていきました。

 

そうこうしている内に「ガキの使いやあらへんで」が俄然面白くなってきて、ここ最近はずっと、大晦日の夜は「ガキ使」を見ながら、ちょくちょく紅白を見るというスタイルが定着していましたが…そのガキ使も終了しました。

 

で、他に何か面白いのは何もなくなってしまいましたがから、しょうがないから、まぁ、紅白でもみておこうか…といことで、この大晦日は紅白を見ていました。

 

驚きましたが、演歌がほぼナシ。

 

一応、さだまさしやら寺尾聰やらを出したり、ブラックビスケッツやポケットビスケッツやらを出していろんな年齢階層にも一定の配慮をしているようでしたが、僕ら50代の人間からすれば「若い人達の歌」ばかりで驚きました。しかも驚くべき事にK-Popのかわいい女の子や男の子達が大量に出演していました。グローバリズム礼賛なんかもちらつかせつつ。

 

久々にがっつり紅白を見て、なんだかもう、日本が日本じゃなくなりつつあるんだなぁってのがよく分かってしまいましたですね。

 

もちろんNHKのスタッフの左巻き系が、特にそうしたいっていうノリがあるのでしょうが、別にそうでなくても誰がやっても今の日本ならこうなるのでしょう。

 

ホント、僕が子供だった70年代、視聴率80%前後をいつもキープしていた、ジュリーやら山口百恵やらピンクレディやキャンディーズが活躍してたあの頃の紅白が懐かしいです…。

 

…なぞと今更言っても栓無い話しでしかありませんが、そんな中で、今回、何よりもよかったのが「10 Feet」。

 

当方の三沢カヅチカのバンドのドラムの堂畑さんがこのバンド関係のサポートを(キーボードで)されているということもあって、前々から名前は知ってたのですが、初めて演奏ガッツリ聞いたところ、滅茶苦茶カッコよかったです。

 

どうやら、昨年ヒットした(バスケ部出身の僕からしたら若い頃に読み漁った)「スラムダンク」の映画主題歌になっていたようでしたが、スリーピースバンド(ギター、ベース、ドラム)とは思えない音の厚みで、今の日本のロックもここまで来たんだなぁと思うと感慨深く思いました。

 

もちろん、我々のさらに上の世代からすれば、こんなロックも「日本が日本で無くなる象徴」として捉えるのだと思いますが、ロック世代のど真ん中の当方からすると、「日本の真姿を取り戻す」ためにあるものこそロックだということで、K-POPのヒットとはやはり全くもって全然違う、ように思いますねw

 

…ということで、紅白はやはり、我々のように余りテレビをみたり若い人達の空気に触れることがなくなった大人達が、今の世間の空気感を知るには、良かれ悪しかれ秀逸な番組となっていますですね。

 

そして、そうした空気感を日本の老若男女、全員が共有し、日本という国の「共同体」の「凝集性」(ようするに、共同体の纏まり)が一気に高められ、日本国民全員で大晦日の24時、つまり元旦の0時をお迎えする訳です。

 

そして日本人皆が互いに新しい年がやってきたことを「お目出度う」と祝福しあい、神に詣で、この新年が自分にとって、家族にとって、そして日本にとって良き年となることを願う祈りを捧げるわけです。

 

日本はまさに今、政治の中枢の腐敗によってその機能不全がかつてない程に高まってしまい、米中を中心とした「列強」国家によって、あの手この手で「侵略」され、国家として滅び去る風前の灯火の様な状況となっていますが、まだまだ我々日本人の精神性は文化という形で継続されているのです。

 

国家の脳髄たる「政治」の腐敗はたかだか10年20年で一気に進行しますが、国家の体躯たる「国民文化」の消滅は、それよりもより緩慢にしか進行していきません。

 

したがって、国家の滅亡に抗わんとする日本人は、日本の政治に最大限の興味関心を払わねばならぬと同時に、自らが一国民として参画する生活文化の有り様にも細心の注意を払わねばなりません。

 

もちろん、それぞれ個別の事情もあるでしょうから、政治的関心や生活文化に対する保守的関心も、それぞれがそれぞれの立場のそれぞれの事情を踏まえながらそれぞれに進めていく他有りません。

 

しかし、そうした努力の日本における総和が縮小していけば行くほどに、我が国は、米中を中心とした「列強」達に飲み込まれ、滅び去る速度が加速していくことが間違いありません。

 

そう考えるなら、この大晦日からお正月にかけての、毎年毎年、少しずつ変化しながらも繰り返される風景は、日本の生き残りをかけた「防衛闘争」において、もっとも大切な年中行事となっているわけです。

 

…ということで、皆さん、旧年中は大変に御世話になりましたが、本年も本日記にてあれこれ綴って参りたいと思います。

 

今年もどうぞ、よろしくお願い致します!!

 

追伸1:年末の釣りの話しを日記に書こう書こうと思いながら、年末年始はあれこれ目白押しで書きそびれていますが…明日にでも配信したいと思います!

 

追伸2:筆者(藤井聡)へのご意見、ご感想は、このメールアドレス宛てにお送りください。



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