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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)

藤井聡

岸田さんの「ライドシェア、解禁するのダ~!」宣言がどれほど愚かなのかを、簡単に解説します。ホンットうんざりするほど愚か極まりない話しです。

岸田さん、ライドシェアの導入を所信表明演説で宣言するそうです。

 

ホント、この人、一体何を考えてるのか、さっぱり分からない人ですね…。

 

そもそもライドシェアなんか入れたら、広義の「タクシ」がさらにマーケット内で増えて、確実にタクシードライバーの収入が減る事になります。

 

「賃上げするぞ!」なんてこと言ってるくせに、やってることはそれとは正反対。

 

だいたい、ライドシェア導入の議論がいわれはじめたのは、「ドライバー不足だから」ってことが原因ですが、そんなの殆ど単なる「デマ」。

 

地方都市なら言うに及ばず、東京や京都など、「ドライバー不足」が激しくいと言われている地域ですら、実際に不足しているのはごく一部の話。

 

例えば京都だと、京都駅では外国人観光客がおおくてタクシー乗り場は大変に混み合っていますが、地元の人間はタクシーの広い方がわかっていますから、容易くタクシーを捕まえることができる状況にあります。

 

さらにいうと、多くの人が「ライドシェア」って言う言葉でイメージするのが「ウーバー」っていう会社のシステム。コロナの時にウーバーイーツが有名になりましたが、その元々の出自がこのウーバーというライドシェアなのです。

 

で、この「ウーバー」、実はすでに日本に導入されているのです!

 

導入しているのは、一部の日本のタクシー会社。

 

ちょうどGoアプリだとかSライドだとかのアプリを多くのタクシー会社が導入しているのと同じです。

 

要はウーバーにしてもGoアプリやSライドにしても、ユーザーにしてみれば、

 

「スマホで呼んだら、おカネを払えば乗せてもらえるクルマが来る」

 

というものなのです。

 

だから、「ライドシェア」ってのが仮に入ったとしても、既にウーバ-やGoアプリが導入されているんだから、ユーザー(利用者)にしてみれば、殆ど何も変わらないのです!

 

変わることがあるとすれば、それは、

 

「政府が許可しているドライバーやクルマの枠を広げるか否か」

 

というだけの話し。

 

つまり、今回岸田さんが「やるのダ~!」って気合い入れて言ってるのは、「ウーバーを入れるんだ!」って話しじゃなくて、「ドライバーやクルマの規制を緩和して、もっと素人に近いドライバーやクルマを使えるようにするのダ~!」って言ってるだけなのです。

 

ホント…

… … …(記事全文2,376文字)
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