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藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~

藤井聡(京都大学教授・表現者クライテリオン編集長)

藤井聡

管総理よりもずっと酷い岸田総理が導く恐るべき「岸田禍」 ~凡庸な宰相の無為無策が招く恐るべき日本破壊~

ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00178/2022052909132095081 //////////////////////////////////////////////////////////////// 藤井聡・クライテリオン編集長日記 ~日常風景から語る政治・経済・社会・文化論~ https://foomii.com/00178 //////////////////////////////////////////////////////////////// 岸田総理の支持率は極めて高い水準にあるようです。その支持率は軒並み過半数。高いものになれば68.9 %なんて言うものもあります。そんな報道に触れる度、当方は心底絶望的な気分になります。今の日本人は、ホンットのホントに、「政治に対する本質的な関心」など全く持ち合わせていない人々なのだなとしみじみと感じてしまうからです。そして、「政治に対する本質的な関心」を失った民族は、100%確実に滅びる事になるからです。 所詮今の(少なくとも過半数、多ければ7割方の)日本人達は、岸田さんが私達の国をどうしようとしているかということなど、どうでもよいのであり、単に雰囲気で支持するかどうかを決めているだけなのです。 なぜそんな風に言えるのか……それはもちろん、岸田総理の政策内容が恐るべき水準で出鱈目だからです。その時に頭の中に入っているキーワードを、必死になって読み込んだその場その場の「空気」にあわせて呟き続けているに過ぎない宰相だからです。 そもそも今の日本は危機状況に直面しています。 賃金が四半世紀も上がらないデフレ不況が長らく続く中、コロナ禍に苛まれ、あまつさえ円安、ウクライナ情勢による激しい経済被害がもたらされています。この様な危機状況では迅速かつ、必要十分な危機対応をしなければ、取り返しの付かない大ダメージを被る事になります。 しかも、ウクライナ情勢の煽りを受けて、日本内外の誰もが鮮明に理解する程に、中国による台湾・尖閣侵略危機が高まっています。しかも、冷戦終了以後、大幅に縮小していた北海道へのロシア侵略危機お確実に高まりを見せています。 しかし岸田氏は、コロナの五類引き下げについても「時期尚早」と言うばかりでなく、マスクの規制緩和についても「時期尚早」としか言わず、結局何もしていません。 消費減税や大型補正の必要性が自民党内外からどれだけ指摘されようとも何もせず、結局は2.7兆円という凄まじく小規模な補正予算を組んだだけという結果に終わっています。 ウクライナ情勢と円安の影響で高騰しているガソリン価格についても、結局ガソリン税の暫定税絵率引き下げについては、実施するどころか言及すらしていません。 さらには尖閣や北海道における対中国、対ロシアとの安全保障問題に対処するために、防衛費を「しっかり確保していく」だの防衛力を「抜本的に強化」だのと言いながら、自分が設置した財政健全化推進本部には、「財政健全化の旗は降ろさない」と明言する提言書をまとめさせ、防衛力増強が100%不可能な状況を自ら作り上げています。 岸田氏は結局、デフレ不況や周辺の安全保障問題について、何一つ積極的なアクションを起こしてはいないのであり、むしろ、そういうアクションが不可能となる環境を作り続けているのです。
… … …(記事全文6,098文字)
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