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【号外】【無料】オーネット・コールマンと阿部薫
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ウェブで読む(推奨):https://foomii.com/00171/2020073018000067965 ///////////////////////////////////////////////////// ☆適菜収のメールマガジン☆ 【号外】 2020年7月30日配信  /////////////////////////////////////////////////////  このメルマガは「適菜収のメールマガジン」の【号外】です。  【号外】は無料です。本メルマガに登録いただけるとありがたいです。 ■音楽対談について━━━━━━━━━━━━━━  無料の【号外】では、いろいろ告知等をしていく予定ですが、以前、ミュージシャンの山田大介氏と行った対談をしばらく載せてみることにしました。もう10年前の対談ですが。  そうすることになった経緯についてはこちらを。→ https://bit.ly/2ZfEwGg ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■適菜収のバンド入門■■■■  オーネット・コールマンと阿部薫 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 適菜 ガキの頃は乱聴時代で、一日中音楽漬けだったけど、歳をとるとあまり聴かなくなりますね。聴くものを選ぶようになる。というより、歳をとると短気になるから、くだらないものを聴くと腹が立つ。 山田 だから、どうしても聴くものが減っていく。 適菜 10代の頃はCDを買いまくって、それなりに衝撃を受けたりしていた。毎日、渋谷のレコード屋を三軒、四軒くらい回ってね。当時はデタラメに聴いていたからよくわからなかったけど、特にフリージャズという分野に関しては、大人になると本物と紛い物の区別がつくようになる。 山田 フリージャズのくだらない部分をきちんと批判している人はほとんどいない。むしろ、日本のジャズ批評家は手放しでほめている。もちろん、今聴いてもいいものはあるんだけどさ。 適菜 一般的には、オーネット・コールマンの登場によりフリージャズが始まったとされているけど、フリージャズとオーネットの音楽はまったく別だと思う。 山田 オーネットのハーモロディクス理論は、西洋12音階のドミナントモーションの中で作られたものに対するアンチテーゼなんだよね。そういう意味では、自由な音楽=フリージャズというより、理論体系を構築しようとした人です。 適菜 たしかに、ジャズのスタンダードは、ドミナントモーションでできている曲ばかり。 山田 逆にいえば、それ以外の曲はスタンダードにならなかった。昔の映画音楽やポピュラー音楽を題材として、即興演奏をして切磋琢磨するのがモダンジャズだとしたら、オーネットはその範疇を広げていったんでしょうね。 適菜 そういう意味では、オーネット・コールマンは偉大。 山田 デレク・ベイリーはさらにその先まで解体したわけだけど。 適菜 巻上公一がデレク・ベイリーについて書いていた。78年ごろ、デレク・ベイリーが日本に来て、阿部薫や近藤等則らと共演したんです。それを見に行った巻上は、「日本のミュージシャンはただ指癖と情念だけで演奏していた」と。そこには、つまらない破壊の幻想があった。でも、デレク・ベイリーだけは、ハーモニクスやヴォリュームペダルを駆使して、新しい音をつくっていたと。要するに、指癖と情念だけでは自由になれないということです。 山田 日本的な物語をフリージャズにのせてしまう。つまらないドラマを見せられたような気分になる。 適菜 デレク・ベイリーは、もともとコマーシャルの音楽をつくっていた人。だから逆に通俗化されたフレーズから逃れることができたのかもね。日本のフリージャズはほとんど残らないと思う。阿部薫も含めてね。 山田 当時彼はまだ20代でしょう。それで29歳で死ぬ。やんちゃな盛り。ハッタリも多分にあったのかなと。そんなこと言うと、ジャズ批評家におこられそうだけど。デレク・ベイリーのインタビューを読むと、生み出すべき音楽について相当自覚的だったと思う。でも、阿部薫にその自覚があったのかどうかはわからない。 適菜 若くして死んだから伝説になった部分がある。 山田 「ソロ・ライヴ・アット・騒」のシリーズがあるじゃないですか。 適菜 ディスク・ユニオンが出した10枚組。 山田 あれを年代別に聴いていくと、初期は結構刺激的なんですよ。デタラメ放題で。でも、晩年は日和ったと思うんです。 適菜 童謡を吹き始めたり。 山田 結局、煮詰まったのかなと。 ■維新の会を警戒する人たちへのお願い━━━━  安倍晋三の利用価値に見切りをつけた悪党たちが、今度は維新の会を担ぎ上げようとしています。  新型コロナによる社会不安に便乗するやり方です。   スポーツ新聞の類も、ワイドショーも、吉本の芸人もそろって維新礼讃をはじめた。  私も急いで橋下関連の記事を書いてますが、取り返しがつかないことになる前になんとかするしかありません。以下、ここ最近書いた記事と2015年の「都構想」をめぐる住民投票直前の維新の会のタウンミーティングに潜入取材したときのルポです。 ハーバー・ビジネス・オンライン 「橋下の過去の発言」 https://hbol.jp/217853 日刊ゲンダイ 「社会の敵を設定 大阪のパチンコ公表は全体主義の典型手法」 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/272656 「安倍からシフト 情報弱者を洗脳する維新礼賛パンデミック」 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/273212 「愛知県知事リコール騒動は吉村洋文府知事の虚像を崩した」 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/274514 新潮45 「これぞ戦後最大の詐欺である--大阪都構想」の大嘘」 https://web.archive.org/web/20151127034207/http://www.dailyshincho.jp:80/article/2015/04230900/?all=1  私も正直、あの手の連中の相手をするのはうんざりなのですが、もう少しの間、手弁当覚悟でやるしかないのかもしれません。  それで、維新の会を警戒する人たち、安倍もおかしいけど、維新の会もおかしいと考える人たちへお願いがあります。  私の言論活動を維持するために、このメールマガジンを購読していただけないでしょうか。  構成は今のところ、冒頭のエッセイ、連載は「三島が予言していた日本の終焉」「小林秀雄」「今週のYoutube3本」「適菜収の徒然草」「源氏ハイライト」。 それに質疑応答コーナーと編集後記です。 通常版 https://foomii.com/00171 支援版 https://foomii.com/00172  なお、通常版と支援版の内容は同じです。  よろしくお願いします。 ■メルマガ購読者の声━━━━━━━━━━ (青木郁弥)  山田氏との対談、やっぱりキレがあって面白いです。動画を貼って頂いたパーラメント、対談の中で出てきたアート・リンゼイがすごく良かったです。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (エッカーマン)  適菜さんの『バカを治す』を読んで、スリッパで頭を叩かれたような衝撃を受け、そして大ファンになりました。これからもメルマガでいろいろと学ばさせていただきたいです。宜しくお願いします。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (東丈)   やはり適菜さんの文章は波長が合うのか面白い。  これからも期待しています。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (ぎゃー)  私もテレビの笑い声には違和感があったので、なるほどと思うと同時に、全体主義につながるという視点は勉強になりました。これからも楽しみにしています。  今回も号外楽しく読ませていただきました。ミック・ジャガーがジョギングしていたとは知りませんでした。ステージでの運動量を考えたら納得です。ヨタ話とおっしゃいますが私には含蓄に富んだ内容でした。ストーンズ好きなので余計です。ライブ映像を見ていると、肝心な所で演奏がめちゃくちゃになるところが笑えます。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (P外科医)  メルマガを楽しみに購読させて頂いています。  『キリスト教は邪教です!』を拝読して以来、先生の著書はほぼ読破致しました。  先生の影響で、ニーチェ、ゲーテの主要な著書を繰り返し読み、三島由紀夫、小林秀雄、ハンナ・アレント、オルテガらの著書にも挑戦予定です。また、箸の使い方、読書の仕方、世の中の見方に関しても、先生の著書を通じて多大な影響を受けました。ありがとうございます。  メルマガ登録をさせていただきました。これから、楽しみにしております。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (rainbowman)  メルマガ大変面白かったです。  世の中、スポーツ馬鹿が多くて、嫌になります。  オリンピックを否定したり、野球を否定したりしたら、ものすごい勢いで反論されます。  また、そういう奴は、すぐに「感動した!」とスポーツを見て感動してるみたいです。  久しぶりに、ギター弾きたくなりました。  これからも楽しみにしてます! -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-  (G)  今回の号外かなり笑いました。一億総ギタリストですか。なんか楽しそうで賛成です。  私は、学生の頃にギターを始めてもう20年、今も家で弾いていますが、練習が嫌いだからほとんど指が動かないし、理論もわかりません。それでも弾けない人からは「楽器ができる人は尊敬する」とか無駄に褒められたりします。  やはりこれからの日本はこんなことではいけないと思います。  メジャーセブンスの響きが苦手だったのですが、適菜さんのおすすめユーチューブをきっかけに少しずつそっち方面への興味が出てきました。オリジナルラブのベスト盤を中古で買って聴いています。 -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=- (円太)  適菜さんの本はまだ4冊しか読んでいませんが、メルマガが始まると知り、勢いで登録しました。自分にとっては初めてのメルマガです。腑に落ちる話や学べるところが多く、本当に良かったと思っています。  今回の旅のテーマソングという話もすごくよくわかります。自分も10年ほど前にスペインの東側を縦断しましたが、その時のテーマアルバムはLoveのForever Changesでした。幹線道路で見かける廃墟のある乾いた景色と、あのアルバムの音とタイトルが自分の中で一致したんだと思います。 ■編集後記━━━━━━━  適菜収のメールマガジン。  順調に進んでおります。 構成は今のところ、冒頭のエッセイ、連載は「小林秀雄」「今週のYoutube3本」「適菜収の徒然草」「三島が予言していた日本の終焉」。それに質疑応答コーナーと編集後記です。  この機会にぜひ登録を。 https://foomii.com/00171 //////////////////////////////////////////////////////////////// 本ウェブマガジンに対するご意見、ご感想は、このメール宛に返信をお願いいたします。 //////////////////////////////////////////////////////////////// ■ ウェブマガジンの購読や課金に関するお問い合わせはこちら   info@foomii.com ■ 配信停止はこちらから:https://foomii.com/mypage/ //////////////////////////////////////////////////////////////// 著者:適菜収(作家) ウェブサイト :http://tekina.starfree.jp/ Twitter : https://twitter.com/tekina_osamu Facebook : https://www.facebook.com/profile.php?id=100004585838188 ////////////////////////////////////////////////////////////////

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