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メルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」

植草一秀(政治経済学者)

植草一秀

第289号 「社会保障・税一体改革」対話集会での岡田克也暴言

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/07/18   「社会保障・税一体改革」対話集会での岡田克也暴言                第289号 ──────────────────────────────────── 「シロアリ退治なき消費増税」法案の参院委員会審議が始まった。 この国会審議の最大の問題は、話の進め方が、日本の議会制民主主義制度の根 幹を踏みにじっている点にある。 議会制民主主義の基本は、日本国憲法前文に明確に示されている。 私は本ブログ、メルマガ、および著書にその規定をくり返し記してきた。 7月11日の新党「国民の生活が第一」結党大会で党代表に就任された小沢一 郎氏も日本国憲法前文を引用した。 「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、(中略) そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものてあつて、その権威は国民に由 来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受 する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものであ る。」 巨大増税や原発再稼働のような、国民生活に直結する「超重要問題」について は特に、主権者である国民の意思を政治決定に反映させる必要がある。 この基本を実現するには、政治活動の中核を担う政党が、正当な行動を取るこ とが不可欠である。 「正当な行動」とは、政党が主権者国民の前に公約を明示し、その公約に責任 を負うことである。 くり返しになるが、2009年総選挙の際に、民主党は「シロアリ退治なき消 費増税」は絶対にやらないことを主権者国民に確約した。 「シロアリ退治なき消費増税」を公約として掲げたのは自民党と公明党である。 主権者である国民は、自民党を大敗させ、民主党を圧勝させた。 その大きな要因は消費税問題についての公約の相違だったと思われる。 「シロアリ退治なき消費増税はやらない」と明言した民主党がいま、自民党、 公明党と結託して、「シロアリ退治なき消費増税」を国会で決定しようとして いる。 日本の議会制民主主義を破壊する暴挙としか言いようがない。
… … …(記事全文6,390文字)
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