━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2012/06/26 誰も気づいていない政局大逆転のシナリオ 第268号 ──────────────────────────────────── 野田佳彦氏がスイシンする消費増税法案が本日の衆議院本会議で採決される予 定である。 メディアは造反の数を報道しているが、「造反」しているのは野田佳彦氏を中 心とする勢力である。 2009年9月に発足した鳩山政権が掲げた政策は、日本政治の刷新であった。 米国・官僚・大資本が支配する日本政治を刷新し、主権者である国民が支配す る政治を樹立することを目標に掲げた。 具体的には、 沖縄の基地問題で、米国の言いなりになることから脱却する 官僚の天下り利権を根絶する 大資本による政治支配の源泉になっている企業団体献金を全面禁止する という、大胆な政策方針が示された。 このとき、同時に消費増税が大きな争点になった。 民主党は「シロアリを退治しないで消費税を上げることはしない」と約束した。 シロアリを退治しないで消費税を上げても、増税したお金がシロアリに食われ てしまうというのがその理由だった。 これを主張したのが野田佳彦氏である。 野田佳彦氏2009年8月15日演説 http://www.youtube.com/watch?v=y-oG4PEPeGo 「シロアリを退治し、天下り法人をなくし、天下りをなくす。ここから始めな ければ消費税を上げるというのはおかしいんです」 と明言している。 野田佳彦氏は、麻生政権が天下りとわたりの根絶にまったく取り組まないこと… … …(記事全文5,664文字)
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植草一秀(政治経済学者)