━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「植草一秀の『知られざる真実』」 2011/12/06 シロアリ王国宰相に堕した野田佳彦氏戦慄の陰謀 第68号 ──────────────────────────────────── 参議院が一川保夫防衛相および山岡賢治国家公安委員長兼消費者担当相に対 する問責決議案を提出しようとしている。 国会は12月9日に会期末を迎えるが、このまま国会を延長せずに閉会する と、消費税増税に向けて提出されている国家公務員の給与引下げ法案や郵政改 革法案などは成立を見ずに先送りとなる。 野田佳彦氏は一川防衛相、山岡消費者相を更迭せず、国会閉幕で逃げ切る姿 勢を示している。 これらの表に出ている事象を裏読みしなければならない。 二人の閣僚に対する問責決議案だが、そもそも大臣罷免を要求するべき事案 であるのかどうかを考えるべきだ。 一川大臣の素人発言が問題にされているが、一川氏が防衛問題の専門家でな いことは事実であろう。それを、一川氏の地元の習わしで謙遜して表現したの が、一種の口下手と相まって、上げ足を取られることになった程度の話ではな いか。 沖縄の少女暴行事件が許されぬ凶悪犯罪であったことをほとんどの国民が認 識している。一川氏も同じだろう。ただ、事件の詳細な内容を、すべてこと細 かに追跡した国民は極めて少数だろう。一部の低劣な週刊誌がのぞき見趣味で 詳細な内容を記述することはあっても、一般的なマスメディアは、事件の詳細 な内容を細部にわたっては報道しなかった。 「詳細な内容」という質問が、そもそも曖昧であり、その言葉を、事件の細部 にわたる具体的かつ詳細な内容と理解する場合には、率直に、そこまで詳細な ことを知らないと答えても、これは通常の対応ではないか。 質問に立った佐藤正久議員の姿勢の方が、国会における大臣に対する質問姿 勢としては、いささか品位に欠けると感じた国民が少数派ではないと思われる。 一川氏がブータン国王夫妻の宮中晩さん会に欠席したのは公務によるものだ った。ところが、その公務が直前にキャンセルになり、時間が空白になってし まったために政治家パーティーに出席したと伝えられている。これが虚偽であ るなら問題だが、虚偽でなければ、このようなケースは許容されるものとして 想定し得る。パーティーでの発言は問題であり、この点について一川氏は謝罪… … …(記事全文5,402文字)
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植草一秀(政治経済学者)