… … …(記事全文4,167文字)日本のガソリン価格は補助金で1リットル170円程度。一方の代替調達先の米国は約200円まで上昇。産油国「米国」より輸出先「日本」のほうが安い。今後はシェールガスに替わりナフサの調達は益々見込めない
◆〔特集情報1〕
日経新聞は29日、「日本の原油輸入5割減、主要国で突出 イラン攻撃3カ月で中東依存鮮明」という見出しをつけて次のように報道した。
「米国とイランの軍事衝突から3カ月がたち、日本が中東にエネルギーを依存するリスクが鮮明になってきた。3〜5月の原油輸入量は2025年同期より47%、ナフサ(粗製ガソリン)は58%減る見込みだ。世界の主要輸入国で原油の減少率は最大で、調達先の多角化が急務になる。」
こうした具体的数字を目の当たりにすると、高市首相が記者会見を避けながら、「足りている」「大丈夫」と言い続けてきた言葉は何だったのかと言いたくなる。
そして、急務の代替調達先について読売新聞は27日、「ホルムズ海峡経由しない原油の代替調達拡大…来月は米から前年比8倍、アフリカからもめど」という見出しをつけて次のように報道していた。
「経済産業省によると、代替調達は4月時点で日量59万バレルと前年の調達実績の25%にとどまったが、5月には60%に相当する約140万バレルと2倍超まで拡大した。さらに、6月は米国から前年比約8倍の原油を調達できる見込みで、新たにアフリカからの調達にもめどがついたという。」
ということで米国が主な代替先のようだ。しかし、ガソリン価格についていえば、日本は補助金で1リットルあたり170円程度に抑えられているのに対し、代替調達先主力の米国のガソリン代は、1ガロン(約3.8リットル)5ドルまで上がっており、産油国「米国」より輸出先「日本」のガソリン代が安いという奇妙な状況になっている。
恐らく、さらに今後は、米国の原油は国内需要が優先され、日本へ回す余力はなくなってくるだろう。そもそも、ナフサ対策でいえば、米国産原油は日本の精製設備にはなじまないという問題も指摘されている。
ならば、原産国である米国からナフサが仕入れられないのかというと、米国は石化原料のかなりの部分を石油由来のナフサではなく、天然ガス由来のエタン液で賄っており、ナフサを米国から調達することは無理なのだ。ならば、日本も石化原料をエタンで賄えばいいかというと、そう簡単な話ではない。

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