… … …(記事全文7,796文字)トランプのハーバードへの圧力で押さえておくべきことは、中国国家戦略「千人計画」「中国製造2025(メイドインチャイナ)」による技術流出からの深刻な脅威だ。中国は次なる「10年計画」策定に突入している
◆〔特別情報1〕
トランプ大統領とハーバード大学の対立が激化している。この問題は米国だけが抱えている問題ではない。外国人留学生を受けている全ての国に内在している問題であり、その本質を見極めておかなければならない。時事通信は28日、「ハーバード大との全契約解除へ トランプ米政権、連邦機関に指示」という見出しをつけて次のように報道した。
「米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は27日、トランプ政権がハーバード大と結ぶ全ての契約を打ち切る方針だと伝えた。各連邦機関に対して同日、書簡を送付し、代替業者への切り替えを指示したという。対立するハーバード大への圧力を一層強めた」
トランプ政権は、「留学生が関わった抗議デモなど5年間の記録」および「留学生の名前と(出身)国名」を要求している。
読売新聞は23日、「ハーバード大『反ユダヤ主義を助長』『中国共産党と協調』…トランプ政権、大学への統制を強化」という見出しの記事のなか、国土安全保障省のクリスティ・ノーム長官の声明を次のように報道している。
「認定取り消しの理由について、国土安全保障省のクリスティ・ノーム長官は声明で『ハーバード大がキャンパス内で反ユダヤ主義を助長したことや、中国共産党と協調した責任を問うためだ』と説明。認定を再び得るには、留学生が関わった抗議デモなど5年間の記録提出が必要だとし、『全ての大学と学術機関に対する警告だ』と強調した」
また毎日新聞は25日、「トランプ氏『留学生の名前を教えろ』 ハーバード大への圧力強める」という見出しで次のように報道していた。
「トランプ米大統領は25日、学校運営や留学生受け入れを巡って対立を深める名門ハーバード大学に対して、『留学生の名前と(出身)国名を教えろ』と要求した。トランプ政権は同大学の留学生受け入れ資格を停止。大学側が訴訟を起こし、留学生の受け入れ停止措置は一時的に差し止められているが、トランプ氏はさらに圧力を強めている。
(中略)
だが、ハーバード大は『不当な介入』として政権側の要求に応じていない。政権は26億ドル(約3700億円)以上の補助金などを凍結。22日には『反ユダヤ主義を助長し、中国共産党と協調した』などとして、留学生受け入れ資格の取り消しを決めた。大学の訴えを受けて、東部マサチューセッツ州の連邦裁判所は翌23日、この措置の一時的な差し止めを命じた」
この問題はトランプ政権一期目からくすぶり始めていた中国「千人計画」に対する避けては通れない措置である。トランプが二期目を続投できず、バイデン政権になってしまったことで事実上野放しにされてしまっていた問題だ。だから、トランプは「留学生が関わった抗議デモなど5年間の記録」および「留学生の名前と(出身)国名」を要求しているのである。
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