… … …(記事全文5,108文字)立憲の国会議員は衆参で136名、代表選に6名が出るとすると、総勢120名の推薦人を除く16名が勝敗を決することになるのだが、そこに上乗せされる地方議員・党員・サポーターズ票、いまの水面下の動きがカギを握る
◆〔特別情報1〕
朝日新聞は7日、「立憲の代表選、9月23日投開票へ 自民総裁選の直後を想定」という見出しをつけて次のように報道した。
「立憲民主党は7日、泉健太代表の任期満了にともなう代表選を、9月7日告示、23日投開票の日程で行うことを決めた。選挙期間は代表選規則上、最長の17日間。代表選には、泉氏と枝野幸男前代表の2人が立候補の意向を固めているほか、泉氏交代を訴える小沢一郎衆院議員が候補者擁立に動いている。
(中略)
自民総裁選の関連報道による埋没を避けるため、立憲は代表選を同時期に当てる日程を検討してきた。立憲は、総裁選が9月20日に行われるとみており、この日の執行役員会で『総裁選の結果を踏まえて代表を決めたほうが良い』(幹部)として、同23日の開催を決めた」
7月下旬の時点では、8月31日告示、9月16日投開票が有力といわれていた立憲民主党の代表選が、自民党の総裁選より後にもっていきたいという現執行部の判断だろうか、日程は9月7日告示、23日投開票となったということらしい。というよりも、どの候補者も20名の推薦人を準備するのが実際かなり至難の業で、8月末では時間が足りないというのが実情ではないか。候補者としても名前があがっている野田佳彦元首相は7月25日、千葉県船橋市で、「自民党総裁選と比べ『同じくらいの人数』が立候補することが望ましい」などと述べていた。
立憲民主党のいわゆる自民党の「派閥」に相当する「グループ」は、他のグループと重複して所属することができるため、ほとんどのグループが一枚岩とは限らない。ちなみに、小沢一郎の政策グルーブ「一清会」だけは一枚岩で結束が固い。既に、誰を支援するかについてはグループ一同、小沢一郎に一任することで意思統一されているほどだ。
前回の代表選で小沢一郎のグループは、泉健太を推して勝利に導いたのだが、今回の代表選に向けては、泉代表を推さないことを明言している。そうしたなか、野田佳彦元首相、枝野幸男前代表、馬淵澄夫元国土交通相、小川淳也衆院議員、重徳和彦衆院議員ら会談したことを明かしている。再選の意欲を見せている泉代表を加えて計6名となるが、6名それぞれが推薦人20名を集めるとなると、総勢120名の国会議員が推薦人に名を連ねることとなる。立憲民主党の国会議員は衆参合わせて136名なので、単純に計算して、120名の推薦人を除いた残り16名が勝敗を決する戦いとなってしまう。ただし、地方議員の票や党員・サポーターズ票が上乗せされるため、そうした表立っていない水面下の票をどれだけ多く上乗せできるかが、一番のカギとなるだろう。
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)