… … …(記事全文2,225文字)◆『政権交代-小沢一郎最後の戦い』(2007年7月12日刊)
おわりに― 政権交代はなるか (上)
小沢一郎の「政権交代戦略」が大団円を目前にして、政界再編の芽が吹き始めている。自民党内で安倍晋三首相の「戦後レジーム脱却路線」に批判的な勢力が、「反安倍色」を濃厚にしてきている。
その一例が、自民党の旧宏池会の流れをくむ加藤紘一元幹事長、古賀誠元幹事長、堀内光雄元総務会長らが平成十九(二〇〇七)年四月十二日夜、東京都内の日本料理屋に集まり、会談したことである。二〇〇〇年十一月十一日の「加藤の乱」から六年半ぶりに、加藤氏が呼びかけて初めて顔合わせした。
加藤が「あの時は悪かった。ご迷惑かけました」と詫び、古賀、掘内両氏は「そんなことはお互いに経験ですよ。今後、若い人にも声をかけてやっていきましょう」と笑顔で返し歓談。吉田茂元首相、池田勇人元首相以来、「旧宏池会」伝統の「平和外交路線」で結束し、今後随時会合を開き、意見交換していくことを決めたという。
小沢一郎はこの動きに強い関心を示している。
板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~
板垣英憲(政治評論家)