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板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~

板垣英憲(政治評論家)

板垣英憲

クリミアへの陸路回廊の穴「マリウポリ」をロシアが占領して穴を埋めれば、プーチンとしての目的は達成する。そこから先を攻めていく必要はない。世界遺産のあるキエフ猛攻撃は後世に汚名を残すことになる。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~   2022年3月25日 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。                          政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - -                    - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ クリミアへの陸路回廊の穴「マリウポリ」をロシアが占領して穴を埋めれば、プーチンとしての目的は達成する。そこから先を攻めていく必要はない。世界遺産のあるキエフ猛攻撃は後世に汚名を残すことになる。 ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕  ゼレンスキーの国会での演説は、刺激的な内容ではなく、日本に対して好意的な言葉を連ねていた。戦後の復興という点でみると、日本からの援助が欲しいという前振りだった。日本としても、協力するといっている。基本的にこれ以上戦争を続けても、消耗するのはウクライナ市民だ。もちろん、ロシア兵もかなり戦士している。ただ、ゼレンスキーの演説からは、いつ戦争を終わらせるかということに関しては、早く止めるとも、徹底抗戦するとも、どうするのかについては語られなかった。  この戦争について、どちらに正義があるのかということでは、ウクライナが完全に独立した国家だという前提で話が進められている。しかし、ロシアからみるとそうではない。ウクライナには、ウクライナ人もいるし、ロシア人もいる。歴史的にみて異民族ではなく、互いに兄弟のような関係の国だ。  プーチンとしては、プーチンとしては、ゼレンスキーが要請してきたNATOやEUに入ろうとすることは、断じて承服できない。ウクライナの地で、NATOとロシアが対立することになったら、ウクライナの隣国は、国境線を越えれば、そこはもうNATOだ。ロシアにとって、そんな危険なことを許すはずがない。世界の平和と安定を維持するには、そうした直接的な対立を避けるための「緩衝地帯」というのが必要だ。「緩衝地帯」を抜きにして、ゼレンスキーがNATO加盟を言い出したため、おかしくなってきたのだ。  NATOは、第二次世界大戦後、ソ連を中心とする共産圏(東側諸国)に対抗するための西側陣営の多国間軍事同盟であり、ソ連は崩壊後もそのまま、継承国ロシアへの対抗として存続してきている。もしウクライナがNATOに加盟すれば、ロシアから一歩外へまたいだところがNATOということになる。ロシアとして、ロシアに対抗するための同盟に隣国ウクライナが加わろうという明らかに自国が危うくなることを、そう簡単に認めるわけがない。 ◆〔特別情報2〕  プーチンは、8年前の2014年にクリミアを押さえ併合した。ところがロシアからクリミアまで行く回廊は、ウクライナの地を通らなければならない。プーチンとしては、その穴を埋めようと、マリウポリ陥落に向けて猛攻撃を続けている。ウクライナ東部の親ロシア派の2つの共和国「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」の独立を承認しているが、しかしベッタリ一体化していない。  ロシアは、首都キエフも攻撃している。その気になればマッハ10ミサイルを100発使えば、落とせるはずなのだが、プーチンはそこまでやっていない。それを不思議に思う声も出ているようだが、しかし、そもそもキエフはただの首都ではない。日本でいうところの京都か奈良という歴史的な首都だ。しかも、キエフの聖ソフィア大聖堂と関連する修道院群及びキエフ・ペチェールシク大修道院は、ウクライナではじめて登録された世界遺産だ。キエフを猛攻撃するということは、そうした世界遺産はもちろん、その他にも多く存在している歴史的文化遺産をも破壊することになる。
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