━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 板垣英憲(いたがきえいけん)情報局 ~マスコミに出ない政治経済の裏話~ 2021年8月20日 ◆─── - - - - - - - - ───◆ 世界の政治・軍事・経済・金融を支配するパワーエリートの動きやその底流で 行われている様々な仕掛けなどを中心に、重要情報(特ダネ)をキャッチして速 報する。 政治評論家 板垣英憲 ◆─── - - - - - - - - ───◆ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ タリバン新政権のリーダーとして注目されるバラダル師は、グアンタナモ米軍基地に収監されていた噂もあり、解放後はカタールのタリバン政治局で和平交渉に奔走、20年の時を経てアフガニスタンに帰国した ─────────────────────────────────── ◆〔特別情報1〕 これは、中東情勢に詳しい外国人ジャーナリストからのトップ情報である。 タリバンの指導者として統率してきたハイバトラ・アクンザダ師がパキスタンを訪問しており、間もなくアフガニスタンに帰国する。新アフガニスタン政府については、ロシアのラブロフ外相も、タリバン新政権発足に期待を寄せ、政府をつくる前の準備委員会のような会を立ち上げ、そこにはタリバンだけでなくいろいろな方面からの人材を登用して政府をつくっていくことが望ましいとアドバイスしたようだ。タリバンとしては、いまはまだ全ての権限を掌握したいと考えているようだ。ただ、新政府の内閣には女性の大臣3人を入れることは決定しており、さらにタリバン以外の人材を政府に入れる可能性はある。ロシアからのアドバイスはもちろん、タリバン自身もそのようにしたほうが望ましいと考えているのだという。そうした新生タリバンともいうべき、国際社会を意識したアピールの背景には、故オマル師のもとでナンバー2としてタリバンを共同創設した、ムラー・アブドル・ガニ・バラダル師の存在がある。 そうしたなかEUでは、既に中国がタリバン新政権を認めたと伝えた。ただし、まだ中国は正式な形でのコメントで発表していない。 米国は、アフガニスタン中央銀行の外貨資産約90億ドルを凍結した。ガニ大統領は国外へ大量のドル札をヘリに詰め込んでって脱出したのだが、第一副大統領のアムルラ・サーレ氏が北東部パンジシール州に逃げて隠れていた。サーレ氏は最近になって、「大統領がいなくなり、自動的に私が大統領になる」といった内容をツイッターに投稿。自分がアフガニスタン大統領になると言い出した。もともと北東部パンジシール州は、反タリバン勢力の牙城であり、まだタリバンに制圧されていなかった。今後は、北東部パンジシール州が最後の砦となってタリバンとの戦場となることは避けられないだろう。また米国は反タリバン勢力に後方から武器を与え、タリバンと戦わせることが考えられる。 一方、タジキスタンに逃亡したガニ大統領は、その後、ドバイアラブ首長国連邦(UAE)に滞在していることが分かった。逃亡したガニ大統領はしばらく身を潜めていたが、ドバイがガニ大統領を難民として認めたことを受け、UAEに移動しフェイスブックを使って、公式にコメントも出した。ガニ大統領が持ち出したお金は没収されていない。身の安全のため、受け入れ先の国に、ある程度の金額を渡しているはずだろう。ガニ大統領の自宅は米国にあり、家族もそこにいる。最終的には米国に帰国したいと考えているだろうが、米国に行けば捕まることは避けられない。いくつかの国を経由して、最終的に米国に戻るのではないかとみられている。しかし、米国に行けば捕まる可能性が高い。というのも、ガニ大統領は、アフガニスタンの戦況を米国に正しく伝えてこなかった。米国がトランプ政権下で撤退を決めた後、ガニ大統領は「アフガン軍は、絶対大丈夫だ。一年は戦える」と伝え、その言葉を信じた米国は、アフガン軍がタリバンと戦っている間に、撤退を進めていく計画を立てたのだった。ところが「一年は戦える」と言っていた言葉は「半年は大丈夫」となり最後は「90日」となって、CIAもそれを信じて報告していた。ところがその時点からわずか「11日」でタリバンはカブールを制圧した。誰も11日でカブールに迫ってくることを予測できず、デタラメな戦況を伝えていたということになる。米国としては、敗因はガニ大統領にあるとみている。 ◆〔特別情報2〕… … …(記事全文7,661文字)
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