Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

安倍首相が森友疑惑から逃げられないこれだけの理由
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2017年3月28日第251号 ■   =============================================================  安倍首相が森友疑惑から逃げられないこれだけの理由  ==============================================================  安倍首相にとっては、あらゆる手を使ってでも、一日も早く森友疑惑の幕引きを図りたいところだろう。  しかし、それは無理だ。  もはや安倍首相は引責辞任するほかはない。  私がそう思う理由は数多くある。  いずれもすでに週刊誌などがさんざん書き始めた事ばかりだ。  それらが今後どんどんと国会で追及され、メディアが報じるようになると、政治に無関心な世論も、さすがに安倍夫妻はダメだ、ということになる。  たとえば、官僚と安倍首相の嘘である。  今度の事件は、安倍首相が官僚組織を私物化してもみ消そうとしている一大疑獄事件だ。  安倍首相に人事を握られた官僚たちが、悪い事と知っていながら黒を白と言い張る姿がそこにある。  野党は、元官僚出身議員を全面に立てて、官僚を攻めたてればいい。  官僚たちを一人一人証人喚問、参考人などで国会に招致し、お前ら逃げられると思っているのか、本当にそれでいいと思っているのか、と、先輩、同僚、後輩官僚に質問させればいいのだ。  たとえば市民団体の訴訟攻勢だ。  今度の事件は、籠池氏側の偽装文書作成、詐欺などばかりが騒がれるが、それを許したもう一方の責任は、国交省、文科省、財務相、経産省にある。  森友学園だけでは不正は成り立たない。  行政は税金の不正使用に加担したのだ。  公僕である彼らが国民に背任行為を働いたということだ。  市民は行政を訴える権利がある。そして行政の責任は免れない。  行政の最終責任者は安倍首相だ。  たとえば会計検査院の審査だ。  その結果がいつごろ、どのように国民に提示されるかわからないが、そこで注目される最大の問題は、公文書の不作成もしくは廃棄だ。  関係文書はないと官僚たちは国会で開き直って答弁しているが、これは公務員の文書管理規則や情報公開法に対する、れっきとした違反行為だ。  たとえば昭恵夫人の件だ。  今度の一連のやり取りで、寄付をしたかしないかや、忖度があったかどうかという問題がどう決着しようとも、昭恵夫人が関与していた事はもはや否定できない事実だ。  その昭恵夫人が、安倍首相と夫婦仲がいいかどうかは別として、安倍首相が昭恵夫人の言動に一切関与していないというのはウソだということはバレタ。  たとえば昭恵夫人はこの間の講演でこう言っている事が報道されている。  主人(安倍首相)が(講演に)行って来たらいいじゃないかと言ったので来ましたと。  森友問題では、毎日のように相談しているのだ。  安倍夫妻は一体となって疑惑を隠そうとしている。  安部首相は、私も妻も一切関与していない、関与していたら首相も政治家も辞めると国会で明言した。  そうであれば、もはや安倍首相は逃れらられない。  たとえば森友疑惑以外の口利き疑惑だ。  外務省のODA援助と昭恵夫人の口利きは既に報じられたが、民進党の桜井充議員は、ついに27日の参院予算委員会で「加計学園」口利き疑惑を追及した。  すなわち政府の国家戦略特区制度を使って、学校法人「加計学園」が愛媛県今治市に、岡山理科大学「獣医学部」を来春新設することになった事に関する一連の経緯に関する疑惑だ。  森友疑惑よりはるかに金額が多く、しかも昭恵夫人と森友学園の籠池理事長との関係どころか、加計学園の理事長は安倍首相と会食、ゴルフを重ねる朋友だ。  この加計学園疑惑がこれから集中的にテレビや雑誌で大きく報じられるようになれば、そのダメージは森友疑惑の比ではない。  たとえば海外の政治情勢だ。  安倍首相の最大の味方である米国のトランプ大統領の化けの皮がはがれ、ついに株価まで下落し始めた。  安倍外交もアベノミクスもすべてトランプ次第だ。  たとえば韓国の朴槿恵問題だ。  罷免の後、ついに逮捕されそうだ。  それを国民の7割が求めている。  ここまで朴大統領が韓国国民の怒りを買った理由は、朴大統領が政治を私物化したからだ。  森友疑惑、加計疑惑とまったく同じだ。  もし日本が韓国だったら安倍首相はとっくに引きずり降ろされている。  このように、安倍首相が森友問題から逃げられない理由は数多くある。  それでも安倍首相が逃げ切るなら、すべては野党がだらしがないからだ。  国民の怒りは野党に向かう。  安倍首相の正念場は、そっくりそのまま野党の正念場である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2025年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2025年8月19日に利用を開始した場合、2025年8月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2025年9月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する