Foomii(フーミー)

天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

普天間の大規模補修を負担する安倍政権とそれを支持する読売
無料記事

□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2016年8月19日第637号 ■   ============================================================   普天間の大規模補修を負担する安倍政権とそれを支持する読売  ============================================================  きょう8月19日の読売新聞が一面で噴飯物のスクープ記事を書いた。  すなわち政府は18日、米軍普天間飛行場の大規模補修に着手する方針を固めたというのだ。  このスクープ記事のどこが噴飯物か。  まずその理由として挙げられている辺野古移設工事の遅れである。  すなわち辺野古移設工事が遅れている以上、普天間飛行場を使わざるを得ない、だからそれを補修する必要があるというわけだ。  とんでもないごまかしだ。  普天間基地の返還の前提が辺野古基地の建設であると当然視しているところが噴飯物だ。  どう詭弁を弄しても、辺野古新基地は普天間飛行場を遥かに超える機能と設備を有する在日米軍の新基地である。  その新基地建設を断念するから普天間飛行場を補修するというのならまだわかる。  しかし新基地建設の強行姿勢を一切変えず、おまけに普天間飛行場の改修を要求するのはおんぶにだっこ、すなわち二重取りである。  ふたつめは、普天間補修の日本政府負担が当然視されているところである。  およそ国民の税金が何に使われるかは国会審議を経て法律で認められなければいけない。  時の政権が裁量で、つまり予算編成で、それを決め手はいけないのだ。  それが民主主義の鉄則だ。  いつ我々国民は在日米軍の補修経費を血税で負担すると認めたというのか。  読売新聞の記事は思いやり予算で補修するという。  まさしくそれが問題なのだ。  およそ思いやり予算ほど法的根拠の脆弱な予算はない。  思いやり予算の根拠は日米間の特別協定という不平等条約だ。  だからこそ、この財政難の時にそれを厳しく規制する方向にあるというのに、その思いやり予算を根拠に普天間基地の大規模補修を行うなどとは何事か、ふざけるな、である。  三つ目に、この要求が米国側から突きつけられ、飲まされようとしているところだ。  そのことを読売新聞の記事が認めている。  「・・・政府が米軍普天間飛行場の大規模な補修事業に乗り出すのは、施設の老朽化が安全な運用の維持に支障を来す状態になっているとして、米国側から強く要望されたためだ・・・」と。  しかも、読売新聞は、そのような不当な米国の要求を知りながら、「・・・周辺住民の安全性を最優先に考えれば当然の措置だ・・・」などと書いている。  住民の安全を最優先するから普天間飛行場は一日もはやく閉鎖・返還されなければいけないのに、大補修とは何事か、なのである。  このままでは、普天間飛行場は、返還どころか大補修・強化されて、固定化される。  その一方で辺野古新基地建設は、「唯一の解決策だ」と繰り返されて強行される。  沖縄には補修・強化された普天間飛行場と、米軍の辺野古新基地の双方が存在する事になる。  こんな不当な米国の要求を認めてはいけない。  こんな不当な米国の要求に従う対米従属の安倍政権は、国民の怒りで退陣させなければいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今月発行済みのマガジン

ここ半年のバックナンバー

2024年のバックナンバー

2023年のバックナンバー

2022年のバックナンバー

2021年のバックナンバー

2020年のバックナンバー

2019年のバックナンバー

2018年のバックナンバー

2017年のバックナンバー

2016年のバックナンバー

2015年のバックナンバー

2014年のバックナンバー

2013年のバックナンバー

2012年のバックナンバー

2011年のバックナンバー

2010年のバックナンバー

2009年のバックナンバー

このマガジンを読んでいる人はこんな本をチェックしています

月途中からのご利用について

月途中からサービス利用を開始された場合も、その月に配信されたウェブマガジンのすべての記事を読むことができます。2024年11月19日に利用を開始した場合、2024年11月1日~19日に配信されたウェブマガジンが届きます。

利用開始月(今月/来月)について

利用開始月を選択することができます。「今月」を選択した場合、月の途中でもすぐに利用を開始することができます。「来月」を選択した場合、2024年12月1日から利用を開始することができます。

お支払方法

クレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、d払い、auかんたん決済、ソフトバンクまとめて支払いをご利用いただけます。

クレジットカードでの購読の場合、次のカードブランドが利用できます。

VISA Master JCB AMEX

キャリア決済での購読の場合、次のサービスが利用できます。

docomo au softbank

銀行振込での購読の場合、振込先(弊社口座)は以下の銀行になります。

ゆうちょ銀行 楽天銀行

解約について

クレジットカード決済によるご利用の場合、解約申請をされるまで、継続してサービスをご利用いただくことができます。ご利用は月単位となり、解約申請をした月の末日にて解約となります。解約申請は、マイページからお申し込みください。

銀行振込、コンビニ決済等の前払いによるご利用の場合、お申し込みいただいた利用期間の最終日をもって解約となります。利用期間を延長することにより、継続してサービスを利用することができます。

購読する