□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】
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□■　天木直人のメールマガジン２０１６年１月２７日第８２号
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　　日本からの撤退をフォードのせいにしてごまかす朝日と読売

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　フォードの日本撤退に関する情報に後れを取った腹いせと言わんばかりに、きょう１月２７日の読売と朝日がそろって書いている。

　フォードは欧州車との競争力に敗れたから撤退したのだと。

　本当だろうか。

　それが取材に基づいた確かな記事であればいい。

　しかし、まともな取材もせずに、記者が鉛筆をなめて作文したとすれば噴飯物だ。

　安倍首相の代弁者としてアベノミクスの失敗を認めたくない読売なら作文したくなるのもわかる。

　しかし安倍政権に今でも敬遠されている朝日が安倍首相に義理を立ててウソを書く理由はどこにもない。

　百歩譲って、もしフォードや米国車が欧米車との競争力に負けたから日本で売れないというのなら、なぜ日本はＴＰＰ交渉で米国の無理な要求を呑んで、米国車への規制緩和策に応じたのか。

　そんな事をしても売れないものは売れないだろうと突っぱねなかったのか。

　そう思っていたらきょう１月２７日の東京新聞が見事に書いてくれた。

　ＴＰＰ協定の発効を待たずしてフォードは撤退を決めた。ならばあのＴＰＰ交渉における日本の譲歩は一体なんだったのかと。

　その通りだ。

　ちなみに産経新聞はこのフォード撤退についてどう書いているか。

　中国シフトを強めた中、日本市場の重要度が相対的に低下したと見られると書いている。

　どっちなんだ。

　おなじ安倍擁護の読売と産経でも、何かにつけて愚直な産経だから、産経のほうが正しいに違いない（了）

　
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編集・発行：天木直人

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