□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年11月7日第909号 ■ ============================================================ 負け比べの行き着く先は大手新聞の「押し紙」問題である ============================================================= 負け比べが終わらない。 JA全農が肥料をごまかしていたと思ったら、放送倫理・番組向上機構(BPO)なるものがNHKのクローズアップ現代をこれ以上ない強い表現でやらせだったと批判した。 もはやこれらの組織が何を弁解しても通用しないだろう。 組織の存立に関わるような状態に追い込まれては、とてもじゃないが権力批判などしている余裕はない。 それが暴力団や社会的に影響力のないものたちの不正であれば、まだ見逃せる。 なぜなら、彼らには権力批判などする資格はないか、あってもその批判に対して権力側は痛痒を感じない存在であるからだ。 しかし、社会的に影響力のあるこの国の主導的立場にある者たちが、このように次々と致命的誤りをおかしている事が明らかにされるのだから、どうにもならない。 そしてその負け比べの行き着く先は、大手新聞の「押し紙」問題である。 発売中の月刊情報誌「エルネオス」11月号で知った。 毎日新聞の腕利き元事件記者が押し紙を内部告発した「小説 新聞社販売局」(講談社)という本を出して、新聞業界に激震が走っているという。 さっそく買い求めて読んだが物凄い告発本だ。 押し紙とは、購読者がいないのに販売店に買取を強制している事を云うらしい。 その結果何が起きるか。 実販売数と公称販売数の乖離である。 ありていに言えば販売数の詐称、詐欺である。 その乖離が半端ではない。 毎日新聞の場合は5割を超えるという。 押し紙の何が一番問題か。 それは広告料が販売数で決まるからだ。 つまり広告主から偽りの販売数を基準にして広告料を取っているということだ。 これが事実なら、れっきとした犯罪だ。 すべての大手紙が大なり小なり押し紙問題を抱えているとすればどうか。 とてもじゃないが権力を批判はできない。 しかも権力側はその事を知っている。 知っていながら取り締まろうとしない。 つまり大手紙は権力側に致命的な借りをつくったまま、ジャーナリズムという使命を担っている振りをしているということだ。 この問題こそ、市民が検察審査会のようなものに告訴して強制捜査、強制起訴に持ち込まなければいけない問題だ。 そうなれば大手新聞はすべてアウトだろう。 負け比べの行き着く先は大手新聞の「押し紙」問題である。 そう私が言う理由がそこにある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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