□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年10月10日第830号 ■ ============================================================= 新党憲法9条が実現すればノーベル平和賞受賞は間違いない ============================================================= 今年のノーベル平和賞はチュニジアの民主化に貢献した団体が受賞した。 授賞理由は十分うなずけるものだ。 アラブの春が総崩れに終わった中で、その嚆矢となったチュニジアだけがなんとか民主革命を維持している。 そのことに貢献した国民対話4団体の活動は評価に値する。 それはまたイスラム国の登場で中東の民主化が更に絶望的な状況になりつつある中で、世界に希望を与えることになる。 この授賞には誰も異存はないだろう。 しかし、私がここで言いたい事はその事ではない。 今度のチュニジア4団体に多する授賞は、「憲法9条にノーベル平和賞を!」と叫ぶ者たちに大きな教訓を与えてくれた。 憲法9条のすばらしさは、ノーベル平和賞選考委員たちも十分知っているはずだ。 できるものなら与えたいと思い続けて来たに違いない。 しかし、残念ながら日本には、その素晴らしい憲法9条の精神を実現し、世界に広める功績を成し遂げた人物や団体は見当たらない。 それどころか安倍首相はその憲法9条を否定しようとしている。 そしてそれを誰も止められない。 日本のいかなる政党、政治家はもとより、いかなる組織、団体、市民デモも止められなかった。 憲法9条を守れないのに、それを叫ぶだけの者たちにどうして授賞できるというのか。 だからこそ新党憲法9条の実現が一日も早く望まれるのである。 日本の政治の中に新党憲法9条が生まれ、それが日本の政治で一定以上の議席数を占める時、憲法9条の改正は不可能になる。 それどころか、いかなる政党が日本の政権を担おうとも、新党憲法9条が日本の政治に存在するかぎり、憲法9条に反する外交・安保政策はとれなくなる。 そして新党憲法9条は日本の公党として、世界に憲法9条の重要性を訴え、賛同を得る活動を本格的に行う事が出来る。 その時こそ、ノーベル平和賞が向うの方から貰ってほしいと近寄って来る時だ。 そもそも憲法9条にノーベル賞をと叫ぶこと自体が間違っているのだ。 おこがましいのだ。 憲法9条は世俗的な栄誉や褒章を超えた遥かに崇高な存在だ。 憲法9条にノーベル賞を!と叫ぶ者が偉いのではない。 憲法9条が偉大なのだ。 その憲法9条の下に結集して、憲法9条を日本の国是とする。 そして、それを米国はもとより、ロシア、中国などに訴えて行く。 それを党是とする新党憲法9条が日本に誕生した時、日本はよみがえる。 たとえ政権を取るまでに大きくならなくても、政権を取る以上に日本や世界の政治に大きな影響力を与えることになるだろう。 いや、政権など目指さない政党だからこそ、正しく、強いのだ。 いまこそ新党憲法9条を!なのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)