□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年9月14日第756号 ■ ============================================================= 既存の政党、政治家の発想から超えられない小林節教授 ============================================================== 安倍首相が安保法案を強行採決しても、そのあとに違憲訴訟が続く。 だから安保法案はまともに機能しなくなる。 そう思って私は違憲訴訟に期待している。 安保法案が強行採決されても悲観的ではない。 その違憲訴訟の中でも、私が最も注目しているのが、山中光茂松坂市長が中心となった市民団体「ピースウィング」が主催し、小林節教授が弁護団長になるといわれている訴訟だ。 ところが、その訴訟について、きょう発売の週刊朝日9月25日号で、小林節教授自身が法廷での勝利は容易ではないことを認めている。 1959年に田中耕太郎最高裁長官が下した「統治行為論」(国の安全保障のような高度に政治的な事案は「一見極めて明白に違憲」と認められない限り、裁判所は判決できない)の壁があるからだというのだ。 こんなことを小林節教授が考えているとは残念だ。 裁判官は世論に敏感である。 かつてないまでに世論の反対が全国的に広がっている中で、裁判所も変わる。 いや、裁判所を世論の力で変えなければいけないのだ。 それにも関わらず、このような弱音を弁護団長が考えているとしたら勝てるものも勝てない。 そう思っていたら、さらに驚いた。 次のように語っているのだ。 「・・・裁判はあくまで政治的キャンペーンの手段。違憲であることを国民に訴え続け、来年の参院選、数年後の衆院選に勝利して、安保関連法案を廃止する・・・」 これでは既存の政党、政治家の発想と同じではないか。 既存の政党、政治家による選挙で安倍自公政権に勝てると本気で思っているのだろうか。 今度小林節教授に会う機会があれば、真っ先にこの事を聞いてみようと思っている(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新しいコメントを追加