□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年9月11日第749号 ■ ============================================================= シリア難民問題で最後の支援国となる日本の外交敗北 ============================================================== ついにケリー国務長官がシリア難民受け入れを表明した。 しかし、その実態は曖昧で限定的だ。 2016年度の予算案を米国上下両の委員会に説明する際に、難民受け数を5000人増やし7万5千人とすると言ったに過ぎない。 「米国は人道的問題、とりわけ難民について指導的役割を果たしてきた」と述べて、難民のさらなる受け入れを検討していることを明らかにしただけだ(9月11日読売)。 それでもシリア難民の対応を連想させるには十分だ。 これで主要国はすべてシリア難民支援の意思表明をしたことになる。 ところが、私が見る限り、日本政府がシリア難民支援の意思表明をしたという報道はされていない。 このままいけば内外の批判に押された形で支持表明することになる。 主要国の中で最後の支持表明国になる。 これほど馬鹿げた外交敗北はない。 難民受け入れに対する日本の消極性は常に批判されることだが、少なくとも今度のシリア難民問題に限っては、日本は欧米国のように積極的になる必要もないし、その責任もない。シリア難民にとってありがたい国でもない。 だから限定的でいいのだ。 資金協力でいいのだ。 重要なことは早く支援表明を行うという外交的知恵だ。 シリア難民問題が騒がれ始めた時に、いち早くシリア難民問題に関する国際会議を提唱、もしくはオランド仏大統領の提案に賛同し、その会議の結論に従って日本も応分の資金協力をする、と表明しておくべきだったのだ。 そのような表明はいつでも、タダでできたはずだ。 このまま最後のシリア難民支援国になって、遅すぎたと批判を受ける。 まさしくいつもパターンの外交敗北である。 考えた末での外交敗北ではなく、知恵が及ばなかっただけの怠慢による外交敗北であるから救いがたい(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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