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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

何のための辺野古集中協議だったのか
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2015年9月8日第738号 ■   =============================================================      何のための辺野古集中協議だったのか  ==============================================================  一か月の間に五度にもわたって国民の目の前で行われた菅官房長官と翁長沖縄県知事による辺野古問題に関する集中協議がきのう9月7日の会合で事実上終わった。  最終会合には安倍首相、岸田外相まで出席したらしい。  文字通り日本政府を相手にした翁長知事だった。  その集中協議を、われわれ国民はどう評価すればいいのか。  報じられるところによれば最終会合もまた完全な対立で終わったという。  それはそうだろう。  辺野古移設が唯一の解決策であるといい続ける安倍政権と、辺野古移設は絶対受け入れられないと繰り返す翁長知事の間では、協議は平行線で終わるしかない。  もし辺野古移設を取り下げたら、その時点で安倍政権は米国の信頼を失う。  その一方で辺野古移設を受け入れたなら、その時点で翁長知事は終わる。  だからこの話し合いは最初から決裂することはわかっていたようなものだった。  しかし、結論がわかっているような協議を、一度ならいざしらず、なぜ一か月もかけて5回も行ったのか。  それは問題ではなかったのか。  そのような協議に応じたこと自体が問題ではなかったのか。  もし、国民の見えないところで報道されない密約をするための集中協議であったとしたら、もっと問題だ。  どっちに転んでもこの集中協議は最初から問題であったのではないか。  そういう思いを国民が持ち始めてもおかしくない。  あれほど面会を拒んできた安倍政権が一転して協議に応じたのはなぜか。  しかも辺野古工事を中断し、五回にわたって一か月もかけて集中協議し、最後は安倍首相や関係閣僚が総出で協議に参加した。  そこまで礼を尽くして協議して、それでも何の進展も見られなかった。  翁長知事の沖縄も、拒否ばかりするのではなく、日本の安全保障のために、少しは建設的な対応を見せたらどうか。何でもかんでも日米政府に反対する事が保守を自認する翁長知事のすることか。  必ずそういう批判が翁長知事に向けられてくる。  いや、現にそういう声はもう出始めている。  これこそが安倍政権の深謀遠慮だったのではないのか。  それに対して、果たして翁長知事に迎え撃つ戦略はあるのか。  私は今から二カ月ほど前、翁長知事の側近一人から知恵を借りたいという連絡を受けた。  まったく無心で、いくつかの考えを伝えた。  沖縄まで協議のため手弁当で出かけて行ったりもした。  しかし、それがどのように通じたか、通じなかったのか、何の連絡もない。  はたして翁長知事陣営に、日米両政府を相手するだけの妙手はあるのだろうか。  翁長知事の真の参謀役は誰なのだろうか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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