□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年2月17日第149号 ■ ============================================================== 「安倍首相の中東外遊を批判すると潰される」は本当か ============================================================== 邦人人質の命が危険にさらされている事を知っておきながら、のこのこと中東まで出かけて行って、おまけに不用意な演説やイスラエルとの親密ぶりをアピールしてイスラム国の敵となり、邦人を犠牲に追いやった。 これは誰も否定できない安倍首相と外務省の大失策である。 しかし、そんな安倍批判をしたら潰されると皆が言い出している。 最直近では、今日発売の週刊朝日2月27日号で室井佑月が自らの連載「しがみつく女」で、安倍首相の2月3日の衆院予算委員会における次の言葉を引用して、イスラム国問題で政府批判をすると非難されてしまう世の中の雰囲気が出来ている、と書いている。 「小池晃さんのご質問は、まるでISILに対して、批判してはならないような印象を受けるわけでありまして、それはまさにテロ集団に屈することになるんだと思いますよ」 いうまでもなくこれは、「エジプトで行ったスピーチが拘束された日本人に危険をもたらすとは考えなかったのか」、という小池氏の質問に答えたものだ。 たしかに安倍批判に対する圧力はある。 メディアが出演者に対し番組の中では安倍批判を止めてくれと言ったり、安倍批判をした者が番組から降ろされる事件も起きた。 しかし、それ以上の圧力を安倍首相が国民にかけられるはずはない。 私のところには安倍批判を行うとてきめんに嫌がらせのメールが来るし、ヤフーからの配信は止められた。 それでも私の安倍批判は激化することはあっても、弱まることはない。 その気になれば、いくらでも安倍批判はできるのだ。 小池氏の質問に対する安倍首相の答弁にしても、こんなフザケタ答弁を見逃すことなく、小池氏は激怒して国会審議を止めるべきだったのだ。 室井氏は言うかもしれない。 圧力がかかるのは影響力を持つ言論人に対してだと。 そんなことはない。 右翼月刊誌サピオの3月号で落合信彦氏がこれ以上ないぐらい激しい安倍批判をしている。 いわく、愚かなリーダー いわく、カネにものを言わせた「地球儀外交」の末路 いわく、安倍晋三のバカげた功名心が「人質事件」を起こした いわく、アメリカや中国とはまともな外交が出来ないくせに、小国で歓待されていい気になっているのだから情けない いわく、この事件の責任は、誰よりも安倍晋三にある いわく、よりによってイスラエル国旗に前でスピーチした。アラブの敵だと言っているようなものだ。 いわく、安倍よ、頼むからこれから外国旅行で国民の税金だけは使わないでくれ。その金は東北再建のためにつかってくれ。 もういいだろう。私も真っ青なほどの激しい批判を紙面一杯に書き続けている。 それでも落合氏が冤罪で捕まったという話は聞かない。 そうなのだ。 その気になればいくらでも安倍批判はできる。 それが出来ないのは、批判する側に、失いたくない何かがあるからだ。 保身が働くからだ。 安倍批判をして安倍政権から潰されれば訴えればいいのだ。 逆に安倍政権からスラップ訴訟を起こされたら、名誉なことだと喜んで応じればいいのだ。 国民の前で裁判官の権力迎合振りを満天の下にさらせばいいのである。 正しいものが強く、間違ったものが恥じ入る。 そういう世の中にしなければいけない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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