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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

オバマ大統領は第二のアイゼンハワー大統領になれるか
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2015年1月30日第90号 ■   ==============================================================   オバマ大統領は第二のアイゼンハワー大統領になれるか  ==============================================================  オバマ大統領が正式に大統領に就任する直前の2008年12月にイスラエルがガザを攻撃した。  その時、まだ大統領に正式に就任していなかったオバマ大統領は、すかさず、イスラエルの攻撃を支持すると述べ、私を失望させた。  オバマ大統領でさえもイスラエルの軍事攻撃を止めようとしないのだ。  実際のところ、その後のオバマ大統領は、歴代の米国大統領と同様に全面的にイスラエルの味方であった。  ところが、ここに来てオバマ大統領のイスラエルに対する姿勢に注目すべき動きが出て来た。  一つはオバマ大統領が3月に訪米を予定するイスラエルのネタニヤフ首相に会わない意向であると伝えられたことだ。  その理由は、選挙中の外国首相(筆者註:イスラエルは総選挙中)とは会わないという原則に従ったからだと言われている。  さらにまた、今度のネタニヤフ大統領の訪米は、ベイナー共和党下院議長の招待によるものであり、共和党の応援団で訪日したことに不快感を示したからだとか、オバマ大統領に相談なく招待した米国議会に対する意趣返しだ、などと言われている。  借りにそうであったとしても、訪米するイスラエルの首相に会わないというのは異例だ。  そう思っていたら、きのう1月29日の東京新聞が書いていた。  キューバとの国交回復交渉を開始したのに続き、オバマ大統領はイランとの歴史的和解にも照準を合わせたと。  周知のとおりイランはイスラエルにとっていまや最大の脅威国である。  だからこそイスラエルはイランの核保有を認めず、イランが核兵器を持つことが明らかになれば、軍事攻撃をしてまで、それを阻止しようとしてきた。  そのイランと国交回復するという英断をオバマ大統領が下すなら、イスラエルが反発しないはずがない。  米国の大統領の中で、ただ一人、イスラエルの軍事攻撃に反対した大統領がいる。  それはアイゼンハワー大統領だ。  いわゆる第二中東紛争と言われるスエズ動乱の際、英仏とともにエジプトに軍事攻撃しようとしたイスラエルに断固反対して、撤兵させた大統領だ。  果たしてオバマ大統領は第二のアイゼンハワー大統領になろうとしているのか。  もはや再選のないオバマ大統領は失うものはない。  もはや大統領選挙はなく、イスラエルロビーの落選圧力を恐れる必要はない。  最後ぐらいは、いいところを見せてもらいたいと思うのだが、イスラム国を壊滅すると宣言しているようではそれもおぼつかない。  オバマ大統領には最後まで失望させられることになりそうである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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