□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年7月10日第480号 ■ ============================================================== 当たり前のように報じられるイスラエルのガザ攻撃のやるせなさ ============================================================ 想定されたとはいえ、イスラエルのガザ攻撃は、やはり衝撃的だ。 しかも今度は地上侵攻まで準備しているという。 やりきれないのは、それが当たり前のように語られることだ。 きょう発売の週刊新潮7月17日号までもがこう書いている。 きっかけは米国の仲介で進められた和平交渉が決裂したからだ。イスラエルがパレスチナ自治政府とハマスの統一政府樹立に反発したからだ、(現地記者)と。 イスラエルのいつもの手口だ。 せっかくパレスチナがまとまろうとしてもそれを許さない。 統一してパレスチナがイスラエルに向かって来れば面倒なことになるからだ。 あの佐藤優ですらこう述べている。 「パレエスチナが一つ攻撃すればイスラエルは10倍の仕返しをすると言っても過言ではない。ユダヤ原理主義者は、ハマスに劣らず過激な行動をとりますから」 10倍どころではない。 現代イスラム研究センターの宮田律氏はこう言う。 「ハマスが手製のロケットや自動小銃で戦うしかないのに対し、イスラエルは人命リスクを負わない最先端のロボット兵器をはじめ何でも持っている。08年からの09年にかけてのガザ紛争ではイスラエル兵13名が命を落としましたがパレスチナの犠牲者数は約1300人でした」 単純比較でも100倍だ。 この週刊新潮の記事が書かれた時点では、まだ今度のイスラエルのガザ攻撃は行われていない。 それにも拘わらず、当然のようにこのような記事が書かれ、掲載される。 わかっていながら誰も止められない。 倍返しどころではないのに、それが当たり前のように語られる。 これがパレスチナ問題だ。 中東紛争のすべてがここにある(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)