□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年7月9日第477号 ■ ============================================================== 米中独三つ巴の盗聴戦争と日本の対米従属ぶり ============================================================ きょうから始まる米中戦略・経済対話は、米中関係に対立が深まっている中で行われることもあって注目される。 その中でも、米中間のサイバー攻撃についての応酬は真っ向から主張がぶつかる深刻なテーマである。 ところがここに来て、ドイツのメルケル首相が中国を訪問している最中に、米国のドイツ盗聴疑惑が新たな展開を見せた事により、米国は思わぬ窮地に立たされるはめになった。 すなわち、メルケル首相の携帯電話を米情報機関が盗聴していた事が昨秋発覚して米独間の最大の外交問題になったが、その盗聴にドイツの職員が関与していたことがあらたに発覚した。 つまりそのドイツの職員は米国の情報機関に雇われた二重スパイだったのだ。 さすがのメルケル首相も訪問先の北京で記者会見を開き、「事実なら深刻な問題だ。私が考えている信頼に基づいた情報活動とは明らかに違う」とあらためて米国を批判せざるを得なかった(7月9日東京)。 これを要するに、盗聴活動においても米国は他国を圧倒する形で先行しているということだ。 米国に他国を批判する資格はないのだ。 そのような米国であるから、日本に対する情報・工作活動は推して知るべきだ。 ところが日本は米国の盗聴活動など批判した事がない。 それどころか最高裁長官が主権を放棄してまで米国の言いなりの判決を書くほどの国だ。 その砂川判決は1959年というまだ戦後間もない頃の出来事であったが、問題は今どうなっているかという事である。 日本で米国のスパイ活動が問題にされることは一切ない。 国民の知らないところで日本の出来事はすべて米国に握られているに違いない。 日本という国は、世界の情報戦においても大きく遅れている。 いや、他国に邸のない対米従属の国という事である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)