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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

集団的自衛権行使容認の議論はすべて無駄だ
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年5月29日第378-2号 ■   ============================================================== 集団的自衛権行使容認の議論はすべて無駄だ  ==============================================================  いくら執拗だと思われようと、これはとても重要な事だと思うので、何度も、何度も、繰り返し強調する。  私は、安倍首相の私的諮問懇があのような報告書を出し、それを読む時間もなく、すぐにあのような記者会見を安倍首相がした時点で、すべて終わっていると思っている。  普通の受け止め方はむしろ逆で、あの後から毎日のように議論がはじまった。  逆だ。もう議論は必要ない。  なぜか。  それは集団的自衛権の行使容認の本質が、その定義上、日本と関係のない戦争に参加して、殺し、殺される事を受け入れる事であるからだ。  それにも関わらず、安倍首相は決意表明で、もっぱら国内政治上の理由からそれを言わず、それどころかよりによって戦争はしない、平和な日本は守る、と臆面もなく言った。  これはこの上ない自己破綻であり、世界にまったく通用しない議論である。  この瞬間に、集団的自衛権行使の問題は完全に終わった。  こういう事を世界に首相が公言したことで、日本の安全保障は一気に損なわれたのである。  日本は怖くない、何をやっても軍事行動を起こせない国だと。  中国がここまで戦争をしかけて来ているのは、決して安倍発言のバカな発言と無関係ではない。  何やっても日本は戦争しない、出来ないからだ。  そうだろう。  現に中国が攻撃して来たのに、その時何もせず、事実を国民から隠し、どうせばれるのだから黙っていてはやばいと思って外務省の官僚を使って、しかも、とんまなまでに間延びして、「非常に危険な行為だ」と怒って見せる。  一つ間違えば一瞬のうちに撃ち落とされていたのに、危険も何もないだろう。  米国なら、いや、米国ならずとも戦争を知っている国ならどんな国でもそうしたはずだ。  そして国民はそれを支持する。  だから中国は決してあんな真似はしない。  日本だけだ。  日本の今の馬鹿げた議論を笑って眺めているからだ。  集団的自衛権行使容認の是非をめぐる議論を、今頃ヒートアップするのは茶番だ。  あたかもそれを議論することが立派なことのように。  それが自民党と公明党の協議ならわかる。  連立政権をかけた彼らの取引だからだ。  メディアが騒ぎ続け、識者がそれに協力して付き合うのはわかる。  それはメディアの番組構成という商売だからだ。    そのメディアに登場して名を売り、小遣い稼ぎをしようとするさもしい連中のサガだからだ。  しかし、2月28日から始まった予算委員会で安倍と岡田が真顔で応酬しているのを聞いて腰が抜けた。  戦争に巻き込まれないことを米国に伝えて理解を得ているから、戦争に巻き込まれないと安倍が言う。  あらかじめ出来ない範囲をもっとはっきり限定しておけば、米国を失望させることを少なくさせられる、と岡田が顔を赤くして追及する。  これがこの国の二大政党の代表たちの、集団的自衛権行使容認問題に関する、注目された初めての予算委員会の応酬だ。  笑い話のついでに言えば、だましたイラクに挙証責任があったのにイラクはそれをやらなかった、出来なかった、だから攻撃を受けたのもやむをえなかったといわんばかりの答弁を、安倍はあの滑舌の悪い早口でやっていた。  まるで戦争というものがわかっていない。  すなわち集団的自衛権行使の意味が分かっていない。  戦争が始まったら勝つことが全てになる。  事前の了解や自己勝手な行動は一切許されない。  ウソや情報工作は立派な戦争に勝つための戦略だ。  挙証責任なんかやっていてはオウンゴールを喜んでやるマゾだ。  それに戦争だから相手がいる。  シャドウボクシングなら別だが。  逃げたくても逃げられない。  それが嫌なら、相手を皆殺しにするしかない。     どんな残忍な手を使っても。  それをやって来たのが米国だ。  そして米国は今でもそれを続け、もっと強化しようとしている。  テロとの戦いという名の下に。  そんな米国の戦争に大手を振って加担するのが集団的自衛権行使容認だ。  いくらそれはグレーゾーンではありません、15分野ではありませんと日本が勝手に言っても、集団的自衛権行使を決断したいのだろう、おまえはルーピーか?と言われればおしまいだ。  それなのに、戦争しませんと、まだ繰り返している。  こんな国会質疑をNHKはご丁寧に正午のトップニュースで報じている。  何もかも、壮大な茶番だ。  もはや集団的自衛権行使に関するあらゆる議論は不要だ。  集団的自衛権はそれを認めるか、否定するかどっちかしかない。  こんな簡単なことを議論が難しくて分からないなどと言っている国民では憲法9条は守れない。  ただそれだけの話である。  国民よ、いい加減に目を覚ませ。  思考の自立を急げ!(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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