□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年4月21日第329号 ■ ========================================================= デイープスロートの威力が通用しない絶望的な日本 ======================================================== きょう4月21日の毎日新聞の「雑誌批評」というコラムで専修大学の山田健太教授(言論法)が書いていた。 佐村河内守氏の詐欺を暴いた週刊文春2月13日号の記事といい、「みんなの党」党首の渡辺喜美の8億円献金疑惑を報じた週刊新潮4月3日号の記事といい、いずれもディープスロート(内部告発者)による手記を週刊誌が掲載したことで大事件になったと。 週刊誌のスクープ力が社会を変えたと。 確かにその通りだ。 ディープスロートの威力がいかに強力であるかを我々は目の当たりにした。 しかしそのディープスロートの威力がまったく通用しない世界がある。 それは国家権力の悪に対する告発の場合である。 国家権力の悪に関する近時まれに見る告発本は元最高裁調査官の瀬木比呂志氏が書いた「絶望の裁判所」(講談社現代新書)だ。 この本の凄さを私は3月2日のメルマガ第204号で書いた。 とてもメルマガでは書き切れない凄さだ。 読めば読むほどその凄さに驚かされる。 どうしても著者に会いたいと思った私は、講談社宛に手紙を書いて瀬木氏と連絡をとり、念願かなって4月13日に面談することが出来た。 私はこれはと思った人物には誰でも面談を申し入れる事にしているのだが、そんな不躾な要請に応えてくれる人はみな本物である。 瀬木氏もまた予想以上の本物だった。 話してみてあらためて瀬木氏の凄さと覚悟のほどを再認識した。 すっかり意気投合した。 この「絶望の裁判所」という本が告発しているこの国の司法の絶望的実態は、国家権力の悪の根源に迫っている。 それにも拘わらず国家権力は微動だにしない。 大手メディアは一切見て見ぬ振りをしているから国民は気づかないのだ。 週刊誌はその告発の凄さに気づかず、伝えきれていない。 あの米国でさえディープスロートによって盗聴事件が発覚してニクソン政権が崩壊した(いわゆるウォーターゲート事件) 日本は国家権力の巨悪が追及できない国だ。 国家権力の巨悪を本気で追及する大手メディアは存在しない国だ。 絶望的な日本ということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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