□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年4月9日第300号 ■ ========================================================= 調査捕鯨の敗訴に反発する懲りない面々 ======================================================== 国際司法裁判所の敗訴を日本の関係者たちはどう受け止めたのか。 発売中の雑誌、週刊誌の最新号がたて続けに書いていた。 驚いたのはいずれも日本の関係者の反省のなさを嘆いている。 週刊ダイヤモンド4月12日号では政治コラムニストの後藤謙次氏が次のように書いている。 歴史的に捕鯨の盛んな和歌山県太地町を選挙区に持つ二階俊博の怒りは収まらない。首相官邸を訪れ「この問題は領土問題と一緒。ただちに対応しないと日本外交は甘く見られる」と訴えた。 近代捕鯨発祥地の下関市を地元とする林芳正農水大臣は判決が下された直後の記者会見で、調査捕鯨の方針は不変との立場を強調した。 挙句の果てに裁判で弁論を担当して鶴岡公二外務審議官に八つ当たりする動きまで出た。 ハーグ判決は日本外交が抱える構造的弱さを浮き彫りにした、と。 週刊アエラ4月14日号で長谷川熙記者が次のように書いている。 菅官房長官は日本は判決に従うとの談話を発表したが、政府内に判決を遵守しようという空気は薄い。「判決を精査し、南極海でも調査捕鯨を続けられる抜け道を見つけたい」などという水産庁内の声が漏れ伝わってくると。 サンデー毎日4月20日号で浅川新介記者が次のように書いている。 永田町では領土問題で敗訴する事を恐れてICJへの提訴をためらう声も出てきた、と。 これを要するに国際司法裁判所の判決の重さを謙虚に受け止めようとしない懲りない面々である。 こういう政治家や官僚たちの意識の低さが日本の国際的地位を貶めているのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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