□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年4月7日第295号 ■ ========================================================= 「孫に会えて終わり」にしてはいけない ======================================================== 横田めぐみ夫妻がモンゴルで孫に会った事が電撃報道されて以来、私の横田めぐみ夫妻に対する見方は変わった。 孫会いたさのあまり安倍政権に取り込まれてしまったのではないかと思うからだ。 そしてその思いは、その後の横田夫妻の言動を見ているとますます強くなってくる。 国民の前ですべてを明かさなくなった。 安倍政権に対する批判をしなくなった。 北朝鮮に対する非難を抑えるようになった。 これでは正しい拉致問題の解決は遠のくばかりだ。 そう思っていたらきょう4月7日の朝日新聞が「私の視点」で、蓮池透さんの「孫に会えて終わり、ではなく」と題する要旨次のような寄稿を掲載した。 拉致問題は孫に会えて終わりというは話ではない、日本政府がこれを次のステップである拉致問題の解決と日朝国交正常化につなげていけるかが問われなければならないと。 日本政府は「拉致問題の解決とは何か」を明確に定義して国内に広く知らせ、同時に北朝鮮側ともコンセンサスを得るべきだと。 被害者や家族が納得できる真実が示され、実現することこそ「解決」であり、小泉訪朝が挫折したのは、家族が納得していないのに政府が「5人生存、8人死亡」という北朝鮮の説明に勝手に納得して帰って来たのがボタンの掛け違えであったと述べている。 解決の定義がないまま日本が「全員を返せ」と言い、北朝鮮が「解決済み」と言い合うだけでは何も進展しない状況が繰り返されるばかりだ、と喝破している。 私はこの蓮池透さんの意見に全面的に賛同する。 だからこそ蓮池透さんは、日本政府からも拉致被害者家族会からも敬遠されるのである。 しかし横田めぐみさん夫妻が安倍政権に籠絡され、安倍政権が米国との板挟みになって対北朝鮮外交で迷走し始めた今となっては、この蓮池透さんの主張こそ最も正しい拉致問題に対する解決策なのである。 果たして蓮池透さんの意見を取り入れる覚悟が安倍首相にあるのだろうか。 蓮池透さんの寄稿を掲載した朝日のような新聞・メディアが今後増えていくのだろうか。 このままでは拉致問題は米国主導の北朝鮮の核・ミサイル問題に埋没させられ、安倍首相の目論むごまかしの解決で片づけられてしまうおそれがある。 今拉致問題は大きな曲がり角に差し掛かっているのだ(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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