□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年4月7日第293号 ■ ========================================================= 京都府知事選で目撃したこの国の政治の不毛 ======================================================== 週末を京都の実家で過ごした。 両親が建てた家に姉が一人で住んでいたのだが、その姉がニ年前に逝去し、あるじのいなくなった実家を維持するため時々訪れて、そこでニ、三日過ごす生活が続いている。 その週末は、たまたま京都府知事選挙の最終日と重なっていた。 京都駅についたとたん候補者の演説に遭遇し、やがて今度の京都府知事選が自公民の推す現職知事と共産党候補の推す候補者の一騎打ちである事を知った。 どちらの候補も表向きは無所属だ。ポスターを見る限りでは分からない。 しかしその実態はオール与党と共産党との一騎打ちだ。 非共産党と共産党の一騎打ちだと書いている新聞もあった。 勝負は見えていた。 最後の選挙活動の日に当たる土曜日に市内を歩いてまわった。 共産党支持の候補者の演説は私が常日頃言っていることと同じだ。 いずれ私は人生の最後は京都に移り住んでそこで終えようと思っているが、いまは選挙権はない。 もし選挙権があれば共産党候補に投票することになるのかもしれないがそうしないかもしれない。 勝てるはずがないからだ。 案の定、結果は48万票対25万数千票の大差で現職知事が4選を果たした。 自治官僚出身のこの知事にどのような実績があるかは知らないがオール与党の候補者で負けるはずがない。 そして投票率は過去最低の34.45%だった。 同じ日に行われた三つの選挙区の京都府議補欠選も自民党候補と共産党候補の一騎打ちで、いずれも自民党候補が勝っている。 これは日本の今の政治の不毛さを象徴している選挙ではないのか。 自民党に対峙する野党はもはや共産党しか存在しないごとくだ。 そしてその対決は自民党が勝つ。 負けた共産党は、それでも「健闘した」、「自民党に正面から対決する野党は共産党しかない」と繰り返す。 この不毛な政治状況はどうにかならないものか。 自民党から政権を奪っておきながら国民を裏切った民主党の責任はあまりにも大きかったということだ(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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