□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年3月17日第240号 ■ ========================================================= 横田夫妻を外交頓挫の目くらましに使う安倍政権の卑劣さ ========================================================= 私は何度も書いて来た。 拉致問題が正しく解決できるのであれば、誰が、どのような手段で解決してもそれを評価し、歓迎すると。 しかし安倍政権の外交では拉致問題は正しく解決できない。 だから今度の横田夫妻を担ぎ出した拉致問題解決のサプライズをこれ以上ない強さで糾弾する。 これは安倍政権下で行き詰まった外交から国民の目をそらす目くらましだ。 その目くらましに横田夫妻を利用した卑劣なパフォーマンスだ。 実際のところ安倍首相の外交の行き詰まりは目を覆うばかりだ。 対中・韓国外交はおろか、対米、対ロ、対中東、対国連、どれをとっても何も成果がない。 激動する国際政治の場で日本の出る幕はない。 突然発表された横田夫妻のモンゴルでの面会劇は、そんな外交の行き詰まをごまかすサプライズだ。 いや、数ある外交の行き詰まりの中でも最も深刻な問題である拉致問題そのものが行き詰まっている。 その行き詰まった拉致問題をごまかすためのサプライズだったのだ。 報道によれば日本側が周到に準備したサプライズだったことがわかる。 報道によれば家族会さえ知らせていなかった安倍政権の独断サプライズだったことがわかる。 報道によれば米国や韓国にも十分に知らせず警戒感を抱かせた稚拙な外交だったことがわかる。 それでも今度のサプライズが拉致問題の解決につながるなら評価する。 しかし安倍政権の手では、ごまかしの拉致問題解決は出来ても、正しい拉致問題解決は決して出来ない。 そして拉致問題はもはやごまかして解決できる段階はとっくに通り越したのだ。 拉致犠牲者の家族だけでなく国民全員が納得できる解決を目指すしかない。 それはどういう解決か。 拉致被害者全員の救済を目指した事件の全貌解明であり、それと引き換えに日朝国交正常化を実現する包括的同時解決だ。 あらたな小泉平壌宣言の完成を目指すことだ。 それを目指して、米・韓に知らせた上で、国民の前で堂々と交渉するのだ。 しかし、安倍首相の手ではそれはできない。 正しい歴史認識を持った指導者が日本の首相となってその下で行うしかない。 行き詰まった拉致交渉をごまかすために、拉致家族を分断させてまで横田めぐみ夫妻を利用し、米国、韓国に対し不要な警戒感を与える卑劣で姑息な外交。 早晩倒れる安倍政権だが、こんな卑劣で姑息な外交を行っていては、ろくな倒れ方をしないだろう(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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