□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年2月16日第158号 ■ ========================================================= 「細川・小泉隠し」を陰謀論と一蹴した武田徹 =========================================================== 2月15日の毎日新聞の「メディア時評」というコラムで武田徹というジャーナリストが見逃すわけにはいかない事を書いていた。 先の東京都知事選で細川・小泉陣営に風が吹かなかった理由はメディアが小泉劇場(郵政選挙)の愚を犯さなかったからだというのだ。 つまりメディアはワンイシューの小泉首相に乗せられて小泉劇場に加担し、結果的に小泉自民党を大勝させた。 その反省に立って、今回は原発問題について(郵政選挙の時と違って)より具体的で詳細な政策論争を求めたが、細川・小泉連合はそれに見合う具体的な政策が不在だったから負けたというのだ。 私が見逃すわけにいかないと思ったのは、その後に続くインターネット言論についての次のような批判的くだりだ。 「・・・にもかかわらず、脱原発候補をマスメディアが妨害したという陰謀まがいの言説はツイッターなどで選挙後もくすぶり続けている。健全な言論空間を構築することの公共性を思えば、たとえ言いがかりに近いような批判に対してもみずからの正しさを証し立てしてゆくことが今後、マスメディアの課題にならざるを得ない・・・」 根拠のない陰謀論がネット上で多く見られるのはその通りだ。 インターネット空間が自分の意見と異なるものを誹謗・中傷する不健全な言論空間を形成している事も否定しない。 しかし、インターネットには、既存のメディアが決して流さない良質の情報や意見が書き込まれることも事実だ。 なによりも今度の選挙では、メディアが安倍政権に配慮して細川・小泉陣営の選挙活動を流さないという自主規制を行ったことは、大手メディア関係者が認めていることが選挙後に明らかにされている。 おまけにNHK会長の暴言がメディアの安倍政権に対する従属ぶりを見事にあぶりだしてくれた。 武田徹氏がそれらを知らないはずがない。 そのようなメディア批判を「言いがかりに近い批判」と切り捨てて、メディアは自らの正しさを主張し、その報道で自らの正しさを証明していくべきだと励ます武田徹というジャーナリストは何者なのだろうか。 このような論評を掲載した毎日新聞の意図はどこにあるのだろうか(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)