□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年1月25日第83号 ■ ========================================================= 米国に二度と靖国参拝はするなと叱られた安倍首相 =========================================================== 訪日中のバーンズ米国務長官が24日、岸田外相や小野寺防衛相と個別に会談し、中国、韓国との緊張緩和を求めたという(25日各紙)。 米太平洋軍のロックリア司令官が23日国防総省で記者会見し、日本と中国の緊張関係を懸念している、誤算の危険性が高まる可能性がある、と語ったという(25日毎日)。 いよいよ米国が本気で日本に迫って来た。 しかし、米国の日本に対する迫り方は、日本の御用メディアが流すこんな生ぬるいものではない。 米紙ウォールストリート・ジャーナルが衝撃的なニュースを流した。 すなわち複数の米政府当局者の話として、米政府が日本政府に安倍晋三首相が靖国神社を再び参拝しない保証を求めていると報じた。 それだけではない。過去の侵略と植民地支配に対する日本政府のこれまでの「おわび」の再確認を安倍首相に求めていくという。 韓国が問題視する従軍慰安婦問題への日本政府の対応も求めているという。 およそ安倍首相の歴史認識に関する主張のすべての否定である。 ハーフ米国務省副報道官は23日の記者会見で、報道について「真実かどうか分からない」と述べたという。 それはそうだろう。これを公式に認めれば安倍首相の面目丸つぶれだ。 米国はまだ安倍首相を皆はしてはいない。 そう米国の代弁者である朝日が言っている。 しかし、ハーフ副報道官は否定はしていない。 私が推測したとおり、間違いなくそのようなメッセージは谷内正太郎国家安全保障会議事務局長を通じて伝えられたと見ていい。 しかも、谷内氏にメッセージを伝えた後も、安倍首相の態度は改まらない。 ダボス会議での一連の発言、とりわけ日中関係を第一次大戦前の英独の戦争前夜に例えたのを知って、米国はもはやはっきり言わないとらちが明かないと考えたのだ。 あえてメディアにリークさせて安倍首相に警告を発したのだ。 もし米国がそのような命令を安倍首相に伝えたとすれば、安倍首相は窮地に追い込まれたということになる。 米国の命令を受け入れて靖国参拝を封印し、歴史認識問題について自らの立場を変えるなら、愛国右翼イデオロギーの支持者から強い批判を受けることになる。 その一方で米国の要求を拒否すれば、今度こそ米国から見放される。 これも私が予言したとおり安倍首相は大きく方向転換することになる。 米国に頭があがらないくせに、強がりばかりを言って日本を世界の孤児にさせた安倍首相は、国粋右翼が好んで使う言葉を使うとすれば、本物の「売国奴」である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説
天木直人(元外交官・作家)