□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2014年1月22日第75号 ■ ========================================================= 谷内正太郎国家安全保障局長は米国に何を語ったのか =========================================================== とうの昔に谷内正太郎氏の訪米は終わっているはずなのに、いったい米国国側とどのようなやり取りがあったかまったく伝わってこない。 報じられることは、日本と東アジアの関係改善の重要性で一致した、ということだけだ。そのためにも日米間で緊密に連携していく認識で一致した、ということばかりだ。 しかし米国が日本側に一層の努力を迫った事は誰もが推測することだ。 それに対し谷内氏は何を米国に伝えたのか。 もちろん谷内氏はs安倍首相の靖国参拝の「真意」を伝えて理解を求めたはずだ。 しかしそれはもは中曽根弘文議員や岸信夫外務副大臣などが伝えているはずだ。 同じことを繰り返すためだけに訪米したとでもいうのだろうか。 そう思っていたらきょう1月22日の産経新聞の「湯浅博の世界読解」という論評記事の中に、注目すべき記述があった。 すなわち谷内氏の訪米目的は、何も靖国参拝の弁解だけではなく、昨年10月の外務・防衛閣僚会議で合意した共同文書に従って日本側はその合意を着実に実行している事を米国に訴える事にあったというのだ。 それは裏を返せば米国に対しても同様にその合意を求める事でもあるという。 「米国は同盟国として日本との約束を果たしているだろうか」と迫る事ができたと湯浅氏は書いている。 湯浅氏は今度の訪米で谷内氏がケリー国務長官やヘーゲル国防長官を前にしてそう迫ったと断定的には書いていない。 しかし、谷内氏はかつて講演会で、同盟国というのならもう少し日本に配慮してもらいたいと不満を持つ時もある、などと語っている。 安倍首相に頼まれて、安倍首相の不満を米側に伝えた可能性はある。 最近の一連の安倍・菅官房長官の対米強硬姿勢を考えるとその可能性はある。 安倍・オバマ関係は言うべきことは言う、というあらたな段階に移りつつあるのだろうか。 そう書けばまともな方向に行きつつあると聞こえる。 しかし今の安倍政権を見ていると、それは安倍首相の開き直りだ。 安倍首相の対米外交稚拙で危うい(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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天木直人(元外交官・作家)