□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年11月28日第899号 ■ ============================================================= 防空識別圏問題で米国が日本の味方をしてくれたと喜ぶバカ ============================================================ 防空識別圏問題で安倍政権は大慌てだ。 中国に舐められてはいけないと言う思いでこり固まっている安倍首相は、挑発には屈しないと強気姿勢を見せる。 そんな日本が頼りにするのは米国しかない。 だから米国がB52戦略爆撃機を中国に通報なく飛ばしたことや、キャロライン・ケネディ大使が日本はアジア地域でもっとも重要な同盟国だと語り、中国の今回の行動は地域の緊張を高めると批判した事を、あたかも日米が結束して中国に対抗してくれる証拠だといわんばかりに喜ぶ。 御用メディもその調子で書きたてる。 それを鵜呑みにしてやはり日米同盟は重要だ。米国は日本の最強の味方だと国民が思うならあまりにも愚かだ。 安倍政権の思うツボだ。 米国と中国はお互いをステークホールダーと見なす仲である。 だからこそ決して戦争状態にならないように軍事交流を急速に深めてきている。 そんな米国が中国が領空識別圏を設定しただけで中国と敵対関係に入ることはない。 しかも米国が中国の防空識別圏設定に文句を言えない大きな理由がある。 それは防空識別圏というものが、領空とはまったく別の一方的な軍事警戒、演習区域であり国際法上確立したルールがない領域であるということだ。 そして日本が先に設定していた防空識別圏とは、日本を事実上占領してきた米国の軍事飛行空域を、防衛省が引継ぎ、誰もが知らなかった訓令という一片の内部規則で一方的に設定した不透明なものであったからだ。 米国は、ましてや米国の言いなりになってきた日本は、今回中国が防空識別圏を設定した事に対して文句を言える立場にはないのである。 防空識別圏というのはその設定が問題ではない。その運用こそが重要なのだ。 そして中国はまさしくその運用を使い分ける。 米国がいくらB52を中国に事前通報なく飛ばしても中国は問題視しない。なぜならば中国は米国が中国を脅かすことはないと知っているからだ。 米国は中国を刺激する事なく、事前通告なくB52を飛ばす事が出来る。そうする事によって米国の毅然とした態度を内外に示すことができる。 なぜならばそれが中国に敵対するものでない事を中国は知っている事を米国は知っているからだ。 米中間の軍事交流はそこまで進んでいる。 ケネディ大使の講演に至ってはもはやこれは日本向けの完全なリップサービスだ。 この講演は、日米協会と在日米国商工会議所主催のケネディ大使歓迎で行なわれた日本向けのものだ。 日本向けの講演である以上、日本が最も重要な同盟国であるというのは挨拶のようなものである。 中国に対し地域の安全を損ねるなという注文は、いつも米国が中国に対して言ってきた事だ。 おまけに日本に対しても、「近隣諸国との対話を緊密にし、今後も慎重に対応して欲しい」と注文をつけるのを忘れていない。 米国のB52訓練飛行に対する中国の対応が冷静で、防空識別圏内での米軍の行動はすべて把握していると報道官が豪語するのも、そしてこれに対して米国が取り立てて反応を示さないのも、すべて米中間で了解があるからだ。 それは要するにアジア地域の安全保障は米国と中国が緊張感を持ってマネージしていくという暗黙の了解である。 ひるがえって日本はどうか。 日本国民にとって何の利益ももたらさない対米従属の秘密保護法や日本版NSC設置や沖縄辺野古移転などに奔走し、いたずらに国論を分断させ日本を弱体化させている。 安倍政権の下で、日本はどんどん取り残されていくということである(了) ────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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