□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年11月21日第873号 ■ ============================================================= ケネディ大使歓迎ムードの中で辺野古移転を強行する安倍政権 ============================================================ 私は10月26日のメルマガ第795号「ケネディ新駐日大使の初仕事は辺野古移転中止決定となる期待」で書いた。 ケネディ大使が着任すると報じられている11月中旬は、来年1月の名護市長選挙に向けて普天間基地の辺野古移転が動き出す時だ。ケネディ大使が沖縄住民の反対の強さを知り、外交に素人であるがゆえに、その感性で安倍首相の移転強行に待ったをかけてくれる事を期待したいと。 どうやらその期待は見事に裏切られそうだ。 私のメルマガに危機意識を持ったわけではないだろうが、ここへきて安倍・菅コンビが辺野古移転を年内にも決着させようと急いでいる。 そのシナリオを「インサイドライン」編集長の歳川隆雄氏が週刊東洋経済の最新号(11月23日号)で次のように書いている。 すなわち来年1月の名護市長選の自民党候補者の敗北を見越して、その前に仲井真知事から辺野古埋め立て許可を取りつける。具体体には仲井真知事が沖縄議会で一般演説を行なうのが12月11日であり沖縄議会の会期末は12月21日。それまでに仲井真知事の求める条件を飲むことと、来年度の沖縄関連予算の大盤振る舞いというアメを与えて、仲井真知事の決断を迫る。仲井真知事が政府に求める条件とはオスプレイの県外訓練の早期実現、在日米軍兵士の犯罪に関する日米地位協定運用の見直し、そして沖縄振興策、の三つである。このうちオスプレイの県外訓練は岩国やそのほかに分散することで動いており、在日米軍兵士の犯罪については、日米地位協定の改定は絶対に応じないが運用改善ですでに要望に応えているからこれも問題ない。残るは三番目の沖縄振興についてである。候補地として東京、大阪など多数が名乗りでているが、プライオリティ第一位として沖縄を指名する。 歳川氏はその記事を次のような言葉で締めくくっている。 「・・・14年度政府予算案が閣議決定される12月24日前後、安倍首相がキャロライン・ケネディ大使駐日米大使と共同会見し、『辺野古移設』を発表するシーンがあるかもしれない。それがクリスマスプレゼントである」 そのように上手く事が運ぶかどうかはもちろん不明である。 しかし歳川氏は官僚たちに取り入って官僚たちから入手するインサイダー情報を売り物にしているフリージャーナリストだ。 少なくともそのような情報が官僚たちの間で語られているということだ。 ケネディ大使は一通りの挨拶を終えたら政治・外交の事を詳しく学ぶ前にクリスマス休暇に入る。 それを見越して、何も分からないケネディ大使を巻き込んで年明け早々に行なわれる名護市長選挙の前に辺野古移転を既成事実化してしまうというわけだ。 それでも私はケネディ大使を憎む気にはなれない。 好感度のケネディ大使を使って辺野古移転を強行する安倍自民党政権と外務省の卑劣さに怒りを覚えるだけだ。 特定秘密保護法案が成立すればこのようなインサイダー情報を歳川氏が記事にすることは出来なくなると誰もが思うだろう。 しかしそうはならない。 すでに指摘した通り、処罰の対象となる特定秘密情報の定義は官僚が決め、誰がそれに反して処罰の対象者になるかもまた官僚が決める。 つまり特定秘密保護法案の一番危険なところは、政府に都合のいい事を書いたり話したりする事は見逃され、政府に都合の悪い事を書いたり叫んだりするものを恣意的に処罰できるところにあるのだ。 歳川氏の流す情報は国民に知れても害は無い。その程度の事を国民が知っても痛くも痒くもない。むしろアドバルーンをあげて世論の反応を見極めようということだ。 辺野古反対を叫ぶ沖縄住民や国民はいよいよ追い込まれることになる(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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