□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年11月2日第822号 ■ ============================================================= 拡大する中国天安門前自爆テロの波紋 ============================================================= 中国の天安門広場で起きた事件は「自爆テロ」であったことが明らかになった。 それだけでも中国にとっては衝撃的であったに違いないが、その犯行者が少数民族ウイグル族の抵抗だったとしたら、中国に与えた衝撃は計り知れない。 中国が警備を強化するのは無理もない。 そして民族抵抗を「反テロ」と決めつけ国際社会の協力を呼びかることによって批判を交わそうとした(11月2日朝日)。 私が注目したのは米国の対応である。 米国務省のサキ報道官は10月31日の記者会見で米政府としては情報を評価、精査しているところでありテロだと見なすまでには至っていないと述べたという(11月2日産経)。 中国の人権蹂躙は許さないという警告だ。 しかし早晩結論を出さざるを得ない。そしてあの事件がウイグル族の武装抵抗とわかった時、それにどう対応するか難しい判断を迫られる。 米国は9・11以降、「テロとの戦い」を掲げてテロ組織への攻撃を正当化した。 その時、テロの定義について、パレスチナ武装抵抗組織やそれを支持するアラブとの間で 意見が対立した。 いままさに米国は中国との関係でブーメランのように「テロとの戦い」の正当性に苦しめられることになる。 さらにシリアのアサド政権は反体制をテロと決め付け徹底抗戦を表明している。 いつまでたっても国内の統一を実現できないイラクのマリキ首相は10月31日、ワシントンでの講演で「シリアの紛争が始まってから、イラクにテロが帰ってきた」と主張し、対テロ作戦のために、米国に武器の売却や情報提供を求めたという(11月2日朝日)。 ロシアのプーチン大統領が、ボストン連続テロに象徴されるチェチェン人独立抵抗をイスラム過激派によるテロと呼んで、 ロシア軍のテロ対策の正しさを強調している事は周知の事実だ。 これからの戦争は、少数派を弾圧する大国が、それぞれの国の事情を優先し、「テロとの戦い」の名の下に、共闘、あるいは黙認する形で行なわれる戦争となる。 そしてその戦争は非対称であるがゆえに残虐で一方的なものになり、更なる抵抗、つまり「テロ」を産む。 そのような混迷をもたらしたきっかけは10年前の米国のイラク攻撃である。 「テロとの戦い」とはもっとも無縁だった日本が、日米同盟を最優先するあまり「テロとの戦い」に関与させられ、危険に巻き込まれていくことになる。 あのイラク戦争を支持した事の是非を検証することがますます求められてくるだろう(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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