□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年10月27日第799号 ■ ============================================================= 「核不使用声明に賛同した日本を批判した米政府筋」という記事 ============================================================= きょう10月27日の産経新聞がワシントン発青木伸行記者の記事として要旨次のような記事を掲載した。 すなわち米政府筋は26日までに、日本が核不使用を訴える国連の共同声明に賛同したことについて、名指しこそしなかったが批判的な見解を産経新聞に示したというのだ。 すなわちその政府筋は(このような共同声明は)核兵器全廃という非現実的な期待を高める一方で、イランや北朝鮮のような核の脅威から焦点をそらすものだ、核不拡散への着実な取り組みこそ核の危険性を低減させる最も効果的な方法であると述べたという。 さらにその産経新聞の記事はカーネギー国際平和財団のジェームズ・ショフ研究員の次のような言葉を掲載している。 「日本は(共同声明が謳っているような)『いかなる状況でも核は使われない』とは言えまい。北朝鮮の核攻撃に対して、米国が代りに核で報復する事は、政策の選択肢であるからだ」 この産経の記事のミソは米政府筋といい、ジェームズ・ショフ研究員といい、それが米国の公式見解を述べているわけではないということだ。 その一方でその産経の記事は米国はこれまで何も公式見解を発表していないと付加えているところである。 そして米国が沈黙している背景に次のような理由があると書いていることだ。 すなわちこの共同声明は委員会レベルの共同声明であって影響力は小さいこと、日本が米国の核戦略の下にあることはなんら変わらないこと、米国は日本に原爆を投下した当事者であり、唯一の被爆国である日本が「核廃絶」を訴える立場にあることは理解できること、これである。 この産経新聞の記事が教えてくれる事は何か。 それは米国と日本の間で事前に次のようなやり取りがなされたという事である。 すなわち日本は事前に米国に対し次のように懇願したのだ。 被爆国としての立場から核廃絶に賛同しなければ批判され続ける。これでは安倍首相も岸田外相もつらい。米国の核の傘で守られるという基本方針はもちろん変わらない。文言の修正でうまくやるから最終的には任せてほしい、黙認して欲しいと。 これに対し米国は日本に次のように応じたのだ。 共同声明に反対する米国が日本の参加を公式に認めるわけにはいかないが、原爆を落とした米国が唯一の被爆国である日本の立場に最後まで反対することは米国としても得策ではない。だから黙認する。そのかわり日本は唯一の被爆国という立場を有効に活用し、核廃絶よりも当面は核不拡散の先頭に立ってイランや北朝鮮への核拡散防止に貢献してもらいたい、と。 産経新聞はこういうやりとりを米国の政府筋から聞き、そしてそれを日本政府の関係者から裏をとって記事にしたのである。 秘密保護法案が成立すればこのような裏取りはできなくなる。 秘密保護法案にもっとも反対しなければならないのはメディアであるのに産経新聞は読売新聞と競って秘密保護法案に賛成している。 愚かなメディアである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加