□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年10月20日第781号 ■ ============================================================= 毎日新聞が書いた韓国自主ミサイル防衛計画の解説記事 ============================================================= 私は10月17日のメルマガ第774号で書いた。 韓国の金寛鎮国防相が16日、記者団に対し、韓国は米国のミサイル防衛(MD)システムには参加せず、独自の韓国型ミサイルシステム(KAMD)の構築を進めると明言したと報じられたと。 米国との同盟関係を重視している韓国がこのような政策を発表したという事は、おなじく米国との同盟関係を韓国と競っている日本にとっては考えられない衝撃的なことだ。 しかもこの韓国外相の発言に対し、米国はいまのところ沈黙している。 日本がこんな事を言ったらただではすまないだろう。 いやそもそも対米従属一辺倒の日本にはこのような発想は出て来ない。 なぜ韓国はこのような政策をこのタイミングで表明したのか。 はたして米国は今後どのような反応を示すのか。 最近のアジアをめぐる安全保障関係の動きの中でこれ以上ない重要な動きであると思われるのに、なぜかメディアはこの事について日本政府にコメントを求めようとしないのか。この韓国の動きについて書かないのか。 そう思っていたら、はじめてこの韓国外相の発言を取り上げる記事を見つけた。 すなわち10月19日の毎日新聞は「質問なるほどり」というコラムで次のように書いている。 韓国にとっての脅威は、北朝鮮のスカッドミサイル(射程300キロ)やノドン(射程約1300キロ)などの短・中距離弾道ミサイルである。だから大陸弾道ミサイルなど広範囲をカバーする米国主導の迎撃システムは韓国の安全保障には不要であるというのが韓国の立場であるという。 みずからの安全保障に直接役立たない米国のミサイルシステムに莫大な費用をかけて参加するくらいなら自前のミサイルシステムで北朝鮮の脅威に効率的に対応することが得策だというわけだ。 道理にかなっている。 そして同盟国が自らの手で防衛力を高めると言う事について米国がこれに正面から反論できるはずがない。 しかし私がより注目したのは米国のミサイルシステムに参加して中国を刺激したくないという配慮が韓国政府に働いているという解説である。 すなわち韓国は中国との経済関係はもとより、韓国の安全保障政策にとって最重要である北朝鮮の脅威に対応するためにも、中国との協力関係が最優先される。 そしてこれもまた米国は正面から反対できない。 中国との緊張緩和は米国にとっても当面最重視するところであるからだ。 ところが日本だとこうはいかない。 なぜか。 それは日米同盟が日本を守るためのものではなく米国の安全保障政策を補完するものであるからだ。 言い換えれば日本には韓国のような確固とした防衛政策はなくすべてを米国に委ねてきたのだ。 加えて米国は韓国には自主防衛を許しても日本には決して自主防衛を許さない。 米国は軍国主義国家の旧敵国日本が独自で軍事強化を目指す事に対し、いまでも警戒心を緩めていないからだ。 韓国の自主防衛計画のニュースがいみじくもあぶりだしてくれた事は、日本の防衛政策の不在であり、日米同盟の矛盾である。 なによりも米国は言葉の真の意味で日本の同盟国ではないという現実である。 このニュースは、本当はもっともっと議論されなければならない衝撃的なニュースなのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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