□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年9月28日第724号 ■ ============================================================= 大坪元特捜部長という小悪は最高裁という大悪には絶対に勝てない ============================================================= 大阪地検特捜部の証拠改ざん隠ぺい事件で、犯人隠避罪に問われた元大阪特捜部長の大坪弘道(60)と元副部長の佐賀元明(52)両被告の控訴審判決が大阪高裁で下されたのは9月25日であった。 そしてその事を26日の各紙が一斉に報じた。 その判決は大阪地裁の判決を支持した有罪判決であった。 想定通りだ。 そしてたとえ最高裁に上告されても判決は変わらない。 なぜか。 それはもちろんこの大坪容疑者らの隠ぺい否定に無理があるからだ。 しかし本当の理由はそこではない。 この裁判は、日本の司法官僚たちの間で起きたトカゲのしっぽ切りと、それに腹を立てたトカゲのしっぽがトカゲに反逆した裁判であるからだ。 権力に楯突く者は権力には勝てないのである。 あの時、検察庁は相次ぐ捜査の誤りや不当な捜査手法をめぐって世間の批判の矢面になっていた。 検察庁の解体的な出直しを迫られる瀬戸際であった。 だから下っ端官僚の処罰だけではおさまらないと判断した検察庁幹部は、元特捜部長の大坪らまで処罰する決断をした。 大阪特捜部長は検察幹部にとっては簡単に切り捨てることのできる下っ端だが、世間的には泣く子も黙る特捜部長だ。 その特捜部長にいじめられた国民たちにとってはざまを見ろということだ。 しかし大坪らにしてみればこれは検察幹部の裏切りである。 この程度の隠ぺいやごまかしは日常茶飯事なのに、そして前たちもそれを重ねて出世したのに、よくも自分たちだけ見せしめにしてくれたな、許せない、ということである。 だから不当処分として司法に訴える反逆に出たのだ。 それに同情したかつ手の先輩や同僚たちが弁護に回って応援した。 しかし、残念ながら微罪でも罪は罪だ。その罪は免れない。 なぜ俺だけがスピード違反で捕まるのだ、一時停止をしなかったからといって捕まるのか、と不満を言ってもどうにもならないのと同様だ。 そして世論は権力である検察内部の仲間割れなどには関心はない。 そしてここが最も重要なところであるのだが、この事件に限っては下級裁判所が有罪にした判決を上級裁判所が無罪に覆すことはありえないのだ。 そんな事をすれば検察庁全体の罪を認めることになる。 それどころかこの国の司法の頂点に立つ裁判所の誤りにまで累が及ぶ。 これだけは司法組織は何があって避けたいのだ。 普通の事件なら下級裁判所が有罪にした判決が一転して無罪になることはある。最高裁にまで行って逆転無罪になることすらある。 しかし大坪訴訟に関してはそれは絶対にないのだ。 大坪元特捜部長らの小悪が最高裁という大悪にいくら反逆してもひねりつぶされる。 世の中には不平等、不公平がまかり通っている。 そしてその不平等や不公平は、強者と弱者の間の不平等、不公平と相場は決まっている。 すなわち検察という強者が犯罪人という弱者をいじめる。 弱者の味方である労働組合が政府や財界という強者と労働者のために戦う。 そう思われている。 しかし強者の中にも、権力を握る強者と切り捨てられる弱者にわかれる。 弱者の労働組合の中にも、労働貴族と称される幹部連中と末端の組合員の間に差別が存在する。 本当の不平等、不正義はここにあるのだ。 私は大坪元特捜部長らの抵抗に一抹の同情を覚える一人だが、彼らが救われることはない。 この国では巨悪が見逃されるシステムが出来上がっているのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加