□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年9月23日第711号 ■ ============================================================= ロシアと北朝鮮を結ぶ鉄道開通の持つ意味 ============================================================= きょう9月23日の朝日、日経、産経が報じている。 ロシア極東沿海地方のサハンと北朝鮮の北東部経済特区羅津港を結ぶ鉄道(全長約54キロ)が9月22日に開通したと。 この鉄道開通が持つ経済的、戦略的重要性の大きさは言うまでもない。 おりからシリア情勢をめぐって米国とロシアの対立が目立つようになった。 そのロシアが今度は北朝鮮との関係で米国を出し抜こうとしているということだ。 私が注目したのはこのロシアと北朝鮮の国際鉄道事業が既に2001年の時点でプーチン大統領と故金正日総書記との間で合意されていたという事実だ。 2001年といえば北朝鮮問題に対応する6カ国協議が始まる前である。 以来ロシアは北朝鮮との関係を重視しながら北朝鮮包囲網の6カ国協議に臨んで来たということだ。 更に注目すべきは、羅津港は中国にとっても重要な港であるということだ。 北朝鮮はそんな羅津港の重要性を知った上で、羅津港の開発を経済活性化に結びつけ、ロシアとの経済関係を深めて中国依存一辺倒からバランスを図ろうとしているということだ。 これが国際政治の現実である。 民主主義と言う価値観を最もよく共有する国は米国だと言って、親米国家との外交関係を優先する日本の「価値観外交」が如何に机上の空論であり日本の国益に役立たない、ということだ。 価値観を事にする米国と中国、ロシアが、自らの国益のために駆け引きを繰り返し、ある時は対立し、ある時は譲歩する。 それが北朝鮮問題であり、イラン問題であり、シリア問題である。 ところが日本はどうか。 価値観が同じである米国に従属するばかりである。 しかも従属しきれていない。 シリア問題では米国を支えているとは言えない。 疎の一方で価値観が異なる中国、ロシアとの関係では彼らの非民主的な対応を批判しきれない。 結果として日米関係でも日中、日ロ関係でも、日本は日本の国益を実現出来ないばかりか、失いつつある。 これを要する日本には確固とした基本理念や基本方針がないままに外務官僚主導の外交で国際政治に振り回されてきたということだ。 米国一極支配の時代が終りつつある中で、いまこそ日本は日本国民の平和と経済的安定を優先する自主外交を取り戻す時である。 なぜそのような外交が実現出来ないのか。 なぜそのような動きが出て来ないのか。 与野党を問わず、その事を主張する政治家が一人も出て来なかった事が今日の日本の行き詰まりを招いた理由であると私は思っている(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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