□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年9月18日第694号 ■ ============================================================= 同じ有識者会議でも「安保戦略」有識者会議の方がはるかに危険だ ============================================================= 政府の有識者会議の一つである「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)がきのう9月17日に7ヶ月ぶりに再開され、これがきょうの各紙に大きく報じられている。 この有識者会議は集団的自衛権行使の容認に向けて解釈改憲を目指すことから大きな政治問題として関心を集めるのも無理はない。 しかし、もっと深刻で、危険な有識者懇談会が急遽つくられ、我が国の将来の外交・安保政策を決めようとしている事を見落としてはならない。 それは9月12日に初会合が開かれた「安全保障と防衛力に関する懇談会」(安保戦略懇)である。 なぜより「深刻で、危険」なのか。 それは、そこで提言される安保戦略が、外交、防衛政策を軸にした日本ではじめてつくられる包括的戦略であり、年末に改定される「防衛計画の大綱」に反映されるからである。 「防衛計画の大綱」といえば内閣安全保障会議での決定を経て策定される我が国の防衛政策の基本である。 その政策が、安倍首相が恣意的に選んだ一握りの有識者により提言され、「防衛計画の大綱」の上位に置かれる。 この事だけでも深刻で危険なことであるのに、報じられているところによれば、中国を仮想敵国にした有事を想定した包括的な防衛政策となるおそれがあるからだ。 解釈改憲どころではない。 平和憲法に対する正面からの挑戦である。 しかもその成立過程があまりにも性急で、不透明である。 すなわちこれを安倍首相が発表したのは9月10日の閣僚懇談会である(9月11日産経)。 そこで安倍首相は次のように関係閣僚に指示している。 「わが国の安全保障をめぐる環境は一層厳しさを増している。国益を長期的視点から見定め、国家安全保障の確保に取り組む必要がある」 そして翌12日に初会合を開き、年内にも概略をまとめるという。 急ぐ理由は年末に改定する「防衛計画の大綱」に反映させるためだ。 しかもその有識者会議の座長は、集団的自衛権行使の容認を解釈改憲で行なおうとする有識者会合の座長代理であるあの北岡伸一国際大学長である。 もしそのような安保戦略が策定され、公表されれば、日本と中国との関係は決定的に敵対することになる。 私が深刻で危険だという理由がここにある。 北岡伸一氏はあの米国のイラク攻撃をいち早く支持した学者だ。 彼はまた日本が国連安全保障理事会の常任理事国入りを実現しようとした時に国連大使に任命されてそれを実現しようとして失敗した人物だ。 民主党政権下では沖縄返還交渉時の密約問題の有無を調べる有識者会議の座長として、密約があったかどうかをウヤムヤにして終らせた人物だ。 いずれも反国民的な結果に終っている。 その人物が憲法9条に違反した日本の安保政策を形作ろうとしているのだ。 護憲論者はいまこそ立ち上がらなければウソだ。 いや、我が国の外交、防衛政策を策定する立場にある良識ある外務官僚、防衛官僚、自衛隊幹部は、このような御用学者に政策を委ねる安倍政権に反旗を翻さなければならない(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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