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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

日本国民はキャロライン大使を味方につけられるだろうか
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年8月14日第611号 ■   =============================================================  日本国民はキャロライン大使を味方につけられるだろうか  ==============================================================  猛暑もいずれ終り、日本列島に秋風は吹く。  そしてその秋風とともにキャロライン・ケネディ新米国駐日大使がやってくる。  何度も書いてきた通り、このケネディ大使が日米関係に果たす役割はかつてないほど大きいと私は思っている。  しかし私がいうその役割とは、これまでの大使が果たしてきた「良好な日米関係」を踏襲するという役割ではない。  これまでの見せ掛けの「良好な日米関係」を破壊し、「本物の良好な日米関係」を構築する役割である。  その期待は根拠のない私の勝手な期待ではない。  根拠の一つは、安倍政権下の日米関係が、かつての自民党政権下では経験をした事のないような深刻な矛盾を露呈しつつあることである。  その矛盾とは、一方でこれ以上ないほどの対米従属を見せながら、他方で、「米国の国益に反する」とまで警戒されている矛盾である。  この矛盾を抱えたままの安倍外交の下では、やがて国民の左翼からも右翼からも不満が鬱積し、対米感情を悪化させると思うからだ。  根拠の二つは、キャロライン・ケネディ大使の個人的な資質である。  すなわち日本国民にとって好感を持って迎えられるに違いない故ケネディ大統領の長女が、政治経験を持たない自他共に認めるリベラル派であるということだ。  もはや失うものはない人権派の素人外交官であるケネディ氏が、日本に来て日米関係の矛盾を知った時、果たしてどのような対応を見せるのか。  ケネディ氏の米国に置ける影響力を考えるとその言動は日米関係を左右するほどの影響力を持つ。  この事を知っているからこそ、いよいよ着任が迫ってきたケネディ大使についてメディアが一切に社説で取り上げている。  いずれも等しくケネディ大使に期待を寄せているがその内容は異なる。  すなわち8月11日の読売の社説はこうだ。  台頭する中国や、核開発を進める北朝鮮にどう向き合うか。普天間移設問題の解決や日米防衛協力をいかに進めるか。TPP交渉などでアジアの自由貿易をどう進めるか。こうした難題を解決して日米関係の強化が欠かせない。ケネディ氏にはその一翼を担ってもらいたい、と書いている。  要するにこれまでの大使と同様に対米従属の日米同盟推進役を果たしてもらいたい、これまでの大使にはなかったカリスマ性と人気で、日本国民が疑義を持ち始めている日米同盟をさらに強固にしてもらいたい、というわけだ。  日米同盟推進の役割を期待する単純・明快な社説だ。  これと対照的なのが8月8日の東京新聞の社説である。  「真の友」であるために、と題打って次のように書いている。  日米関係の「負」の側面からも目を背けるわけにはいかない。沖縄にも足を運び、米軍基地の存在が沖縄県民の暮らしをいかに危険にさらしているか、いかに人権が軽視されているかを見て欲しい、リベラル派、人権派の弁護士であるケネディ氏に、米国が人権を重んじる民主主義国家であることを証明してほしい、と迫っている。  私が繰り返し主張する期待もまさしくこれである。  そしてきょう8月14日の朝日新聞がいかにも朝日新聞らしい社説を掲げた。  「日米に新たな息吹を」と題するその社説は、米政財界は中国ブームに染まり、日本への関心が薄れている、と書き、だからこそ米国の目を日本に引き寄せ、広い交流を促す魅力ある大使こそふさわしいと書く。そして、具体的な政策の各論は専門の官僚に任せ、ケネディ大使には大局的な協調に光をあてて活力を吹き込む、それが日米成熟時代のあらたな大使像である、と書いている。  日米同盟最優先の朝日新聞の真骨頂である。  しかし読売新聞のように具体的な政策には言及しない。東京新聞のように日米同盟の「負」の部分には一切触れない。ひたすら両国国民の友好促進によって日米同盟をつなぎとめる。その役割こそケネディ大使の役割であるという。  まるで外務官僚と結託したような日米同盟至上主義である。  果たしてキャロライン・ケネディ大使はどのような大使となってその任を終える事になるのだろうか。  私はケネディ大使が駐日大使であるこれからの三年余、つまりオバマ大統領の残された任期である3年余こそ、戦後70年近く続いた日米安保体制の正念場であると思っている。  ケネディ大使を味方につけられるかどうかは日本国民にかかっている。  日本国民を覚醒させるリーダーシップが日本に現れるかどうかにかかっている(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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