□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年8月6日第586号 ■ ============================================================= 集団的自衛権行使の容認を掲げる産経新聞の正直さ加減 ============================================================== きょう8月6日の産経新聞はその社説でこれ以上ないと思われる強さで集団的自衛権行使の容認について自民党内の調整を急げと書いている。 有識者懇談会の提言を絶賛し、内閣法制局長官を交代してまで改憲解釈しようとする安倍首相を応援している。 しかし、その産経新聞が、同じ日の紙面の解説記事のなかで、集団的自衛権行使の実現には3つのハードルがあることを正直に書いている。 その一つは公明党の反発であるという。 なるほど。公明党の山口代表は繰り返し反対している。 「平和の党」を自称する公明党だから最後までぶれずに頑張ってもらいたいものだ。 二つ目のハードルは政府内部の抵抗であるという。 「憲法の番人」を自負する内閣法制局は、「権利はあるが行使は出来ない」とするこれまでの政府解釈を歴代法制局長官の答弁として堅持してきた。 安倍首相はこのような歴代自民党政権の積み重ねを変えようとしているが、そんなに簡単に政府解釈を変えられるのかという疑問である。 私が指摘した「できるものならやってみろ」という事もまさしくそれを言いたかったのだ。 政権内部の政治家や官僚の中でも反対は強いのである。 政府内部の良識派には、安倍首相の空元気をはねつけてもらいたい ここまでは誰もが考えるハードルだ。 私が産経新聞の解説記事で注目したのは三番目のハードルである。 産経新聞はそれを「米側との調整」というハードルであるとして次のように書いている。 「集団的自衛権の行使は日米防衛協力にも影響する。日本は外務・防衛当局間で自衛隊と米軍の役割分担を定めた日米防衛協力のための指針(ガイドライン)再改定に向けた協議を進めている。政府は自衛隊の活動をどの程度まで拡大するかについて、米国との調整が必要になる」と。 語るに落ちるとはこのことだ。 いくら集団的自衛権の行使を行なおうとしても、米国の許可なくそれは出来ず、しかもその行使の内容も、みずからの安全保障政策とは関係なく、すべて米国の命令の下に決まることを産経新聞はあっさり認めているのである。 何のための、誰のための集団的自衛権行使の容認であるのか、ということだ。 産経新聞は良くわかっている。 このような矛盾をあっさりと書くところが産経新聞の良さであり、私が朝日のようなズルよりも産経新聞に好感を抱くゆえんだ。 よく言えば現実に忠実な記事を書くという事であり、悪く言えば手の内をすべて明かすバカ正直な新聞ということである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

新しいコメントを追加