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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

慰安婦問題の解決を疎外する慰安婦碑設置問題
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年8月1日第568号 ■   =============================================================  慰安婦問題の解決を阻害する慰安婦碑設置問題  ==============================================================  こうなることは分かっていたにもかかわらず産経新聞をのぞく日本のメディアは見て見ぬ振りをしてきた。  そして単純右翼の産経新聞はこの問題を韓国叩きという偏った視点でしか報じて来なかった。  いまこそ慰安婦碑設置問題についての正しい対応を日本政府は日本国民とともに考えなくてはならない時が来た。  もちろん、それをすることなく嵐が通り過ぎるのを頭を低くして待つ事もできる。  おそらくそうなるだろう。  しかしこのまま日本がこの問題を日本の政治・外交の一大事にしない限り、いたるところに慰安婦碑が建設され、日本は未来永劫、汚名と屈辱を甘受しなければならないだろう。  私の読者の中には、それでいいのだ、過ちを犯した日本は末代まで屈辱と苦しみを味わえばいいのだという者もいる。  私はそうは思わない。それではいけない。  慰安婦碑の設置は慰安婦問題の正しい解決につながらないばかりか、日韓両国民の和解には決して役立たない。  慰安婦問題は正しく解決されなければならず、そのためにも慰安婦碑建設はなくさなければいけないのである。  政府、官僚はもちろんその重要性に気づいている。  しかし正しい対応策を見つけようとせずに、困ったものだと不作為を重ねてきた。  それを許すメディアもまたこの問題について沈黙してきた。  それが7月30日のロス郊外のグレンデール市の公園における慰安婦碑の除幕式をきっかけに、一斉に大きく取り上げざるを得なくなったのだ。  国民が知ってしまった以上、慰安婦碑問題は、今後、安倍政権の重要な政治課題の一つとして浮上していくだろう。  私は日本の駐韓国大使館の前に慰安婦碑が設置された2011年12月に、それを防ぎきれなかった日本政府の不作為の罪を指摘した。  慰安婦碑設置問題は慰安婦問題の正しい解決には決してプラスにはならない。それゆえに日韓両政府は慰安婦問題の解決を日韓両政府の間で急ぎ、慰安婦碑の撤去とこれ以上の慰安婦碑設置の拡がりを許してはいけないと。  残念ながら日本政府にその危機意識はなかった。  日本政府に慰安婦問題の根本的な解決策に関する覚悟は見られなかった。  その一方で私は韓国政府を残念に思う。  韓国政府の中にマンデラのような「和解」を韓国国民に訴える事の出来るリーダーシップを持った指導者が一人でもいたなら、このような事は起こり得なかったと思う。  慰安婦碑設置問題を抱え込んだ日韓関係は、尖閣問題を抱えた日中関係よりも、深刻かもしれない。  もちろんその一義的責任は日本政府側にある。  間違った歴史認識を振りかざし、米国に咎められたとたんにその信念をあっさり放棄したばかりか、対米従属に走った安倍首相の、日本の指導者としての器量のなさにある。  これほど重要で深刻な政治、外交問題を、「遺憾である」、「政治問題、外交問題にしないという日本政府の考えとは違う」としか言わない安倍、菅政権。  その日本政府の立場を繰り返すしかない日本大使館や総領事館。  そして正しい解決策を何も語らない日本の有識者やメディア。  このままではどんどんと日本の世界における立場は毀損されて行く。  未来の日本国民のためにも今の政治家や政権は慰安婦問題を正しく解決すべき義務がある。  そしてその責任は参院選で圧勝した安倍自民党政権にある。  その気になれば何でもできるのだ。  慰安婦問題はなかったという選択はない。それは橋下発言問題で明らかになった。その批判におののいて安倍首相はその選択を捨てた。  もし村山談話と村山基金による解決が正しいと思うならそれで、それを押し通して解決済みであると世界に主張すべきだ。  解決済みであると主張する以上、慰安婦碑を建設して慰安婦問題を糾弾し続ける韓国に対して断固として抗議すべきだ。  しかし、村山談話や村山基金による解決では不十分だったのだ。  不十分であったからこそ問題がここまで来たのだ。  もう一度日韓交渉をするのである。謝罪と国家補償をするのである。  1965年の日韓基本条約を見直すのである。  それは韓国政府にとってもパンドラの箱を開くことになる。  それを日本政府は韓国政府の持ちかけるのである。  歴史認識の見直しとはそういう事である(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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