□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年7月31日第567号 ■ ============================================================= エジプトのクーデターの是非を論じる事自体がナンセンスだ ============================================================== きょう7月31日の朝日新聞のオピニオン欄「耕論」でエジプトのクーデターの是非について二人の論者の意見が対比されて掲載されている。 すなわち「国の崩壊を阻止するためにはほかの選択肢はない」としてこれを是認するヒシャム駐日エジプト大使の意見と、「これは明らかなクーデターであり民主主義の否定だ」とする内藤正典同志社大学教授の意見である。 私の意見は勿論内藤教授と同じである。 しかし、私はこのような是非論をいまさらながら並置して掲げる朝日新聞のおためごかしを厳しく糾弾したい。 その後のエジプト情勢がすべてを物語っているではないか。 ムルシ氏は軍によって軟禁されたまま一切の情報が伝わってこない。 これは如何なる意味でも許されない軍の暴挙だ。 欧州連合(EU)のアシュトン外相が29日にはじめてモルシ氏にあったという。 それを報じる7月31日の東京新聞の中に次のような事が書かれている。 すなわちモルシ氏の大統領復帰断念と引きかえに安全な解放を約束するという提案が調停案の一つとして取り沙汰されているというのだ。 とんでもない話だ。 もう一度公正な民主選挙をすれば、今でもモルシ大統領が再選されるだろう。 だからモルシ氏に最初から大統領を断念させる事がモルシ氏の処刑の引きかえだと言うのだ。 これこそが軍事クーデターの目的なのだ。 モルシ氏に失政の責任を迫ったのではない。 軍の目的はエジプトの民主化ではなく、イスラム同胞団を政権から排除することだ。 7月27日には軍は100名にも及ぶデモする国民を殺している。 デモの再発をおそれてエジプト暫定政府のマンスール大統領は28日、軍による一般市民の逮捕権を認める大統領令を発出したという(7月30日カイロ発共同)。 1989年の中国の天安門事件と同じだ。 そしてあの時中国政府は米国を先頭に世界から批判された。 以来中国政府は二度とあのような過ちを犯さない国になった。 ところが今度のエジプトのクーデターに対する米国の対応はどうか。 今でも軍事クーデターではないと言い続けている。 暫定政権を支持し続けている。 朝日新聞は今頃になってエジプトのクーデターの是非を論じている場合ではない。 一日も早いエジプトの民主化に向けてエジプト暫定政権に、モルシ氏の解放と、公正な大統領選挙のやり直しを、求めるべきだ。 そしてその主導を取るのは米国だと社説で掲げるべきである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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