□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年7月30日第561号 ■ ============================================================= 「小僧の使い」で終る斎木外務次官の訪中 ============================================================== 日中首脳会談の実現可能性を打診すべく斎木昭隆外務事務次官が29日急遽訪中した。 きょう7月30日の各紙が一斉に報じている。 しかし何の成果も得ることなく、あらためて日中関係打開の難しさを思い知らされて帰ってくるだろう。 私がそう断言する理由はいくつかある。 そしてこれらの諸点こそ、メディアが今後検証して国民に知らせるべきことである。 一つは外務省と飯島勲参与との二重外交を安倍首相は認めているのかという点である。 外務省と飯島参与との関係は先般の飯島参与の拉致問題電撃訪朝をめぐって最悪の関係にあることは明らかだ。 もしそのような関係が放置されたままで、日中関係についても二重外交が行なわれているとしたら、中国に足下を見透かされてし、対中外交は大きく毀損される。 飯島参与は7月28日、出身地の長野県辰野町で講演し、7月13日ー16日に北京を極秘訪問した事を明らかにした。 そして「中国要人と会談した。日中首脳会談をどうするかの一点に絞って言いたいことを言わせてもらった」、「私個人の考えでは、そう遠くない時期に(日中首脳会談が)できる」と語ったという(7月29日各紙)。 そのような講演の直後の斎木次官の訪中である。 これに慌てた安倍首相と外務省が斎木次官の訪中を急いだとしたらそれだけで今度の訪中は失敗である。 それとも安倍首相は飯島参与と外務省の手打ちを命じ、両者の連携プレーで対中外交を巧みに行なっているとでもいうのだろうか。 とてもそうは思えない。 二つ目は今度の斎木次官の訪中が、安倍首相の日中関係打開に向けた決意の表れとして、具体的なオファーをともなった訪中であるかということだ。 これも私はそう思わない。 もし日中首脳会談に向けて話が進むのであれば、それは安倍首相が譲歩することを意味する。 すなわち何らかの形で尖閣問題棚上げの方針を伝えることである。 安倍首相は「領土問題は存在しない」、だから「領土問題については議論する余地はない」などと日本国民の前で自らの立場を表明してきた。 その一方で中国は日本がそのような態度を崩さない限り、首脳会談には絶対に応じない。 原則論の応酬で終るような首脳会談を中国は決して認めない。 三番目にそれでは斎木次官は今回は何をしに行くのか。 それはズバリ日中首脳会談実現のための環境づくりである。 環境づくりといえば聞こえはいいが、どうすれば中国側は首脳会談に応じてくれるか御用聞きをしに行くということである。 そしてこれに対しての中国側の要求は唯一つ、「領土問題の存在を認ろ」ということである。 つまり尖閣問題の棚上げに合意しろという事である。 この事は既に谷内正太郎参与が6月に極秘裏に訪中し、人脈を築いたと喧伝される戴秉国前国務委に打診して、引導をわたされている。 つまり谷内正太郎参与が戴秉国前国務委に引導をわたされた以上の譲歩を谷内参与の子分である斎木次官が持って帰れるはずがない。 やはり中国の態度は固かったと言って帰ってくるのだ。 それを受けてどうしようかと考えるのである。 そして最後は米国に命じられて安倍首相は譲歩し、領土問題の存在を認めて日中首脳会談を行なうのである。 今度の斎木次官の訪中はその事前セレモニーである。 領土問題をはっきりと認めてしまえば安倍首相は譲歩したと国内的に責められる。 だから対外的には譲歩してはいないという言い訳をしなければならない。 その文言を官僚的に詰めてくる。 領土問題に対するお互いの立場は異なるが、その異なることについて認めあった(AGREE TO DISAGREE)ということにしよう、と打ち合わせて帰ってくるのが精一杯だろう。 因みに飯島勲参与の講演内容については、中国外務省が早速談話を発表した。政府活動はしていない、中国政府当局者との接触はしていない、と。 安倍外交はウソだらけである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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