□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年7月29日第559号 ■ ============================================================= パレスチナ和平をめぐるわがメディアの的外れの社説 ============================================================== きょう7月29日の読売と日経が偶然にもパレスチナ和平に関する社説を掲げていた。 日本の二大全国紙が社説に掲げるほどパレスチナ和平は重要な問題なのか。 そうだ。 1948年のイスラエル建国以来、パレスチナ問題ほど戦後の国際政治の諸問題の中で常に紛争が絶えず、多くの犠牲者がもたらされ、そして解決の糸口が見当たらない問題はない。 なぜいまパレスチナ問題か。 オバマ第二期政権が取り組む米国の最大の外交問題であり、ケリー国務長官がパレスチナ和平交渉の実現に向けてシャトル外交を繰り返し、約3年ぶりにイスラエルとパレスチナとの直接交渉再開の機運が高まってきたからだ。 そこで読売と日経が社論を日本国民に向けて開陳しているのだ。 しかし、これほど現実を無視した空論はない。 これが日本の大手メディアのパレスチナ問題に関する認識であるとすればあまりにも情けない。 もしこれが空論と知りながらきれいごとを書いているとすればあまりにも読者をバカにしている。 読売の社説は「米国の仲介努力は奏功するか」と題して次のように書いている。 ケリー国務長官が何度も中東に足を運んだ結果、交渉再開の基本合意に達した。イスラエルが入植活動を中止することで自治政府との対話の道は開ける。パレスチナ自治政府もヨルダン西岸だけでなくハマス支配下のガザを統治する必要がある、と。 そうではないだろう。 今度のケリーの仲介努力に、これまでの米国の仲介努力と比べて一つでも目新しいものがあったというのか。 イスラエルが入植活動を止めると本気で読売新聞は考えているのだろうか。 ハマスを非合法化して切り捨て、パレスチナの統一を妨げているのは米国とイスラエルであることを読売新聞は知らないのか。 日経の社説に至ってはもっと非現実な事を書いている。 すなわち「中東和平で日本の存在感示せ」と題して、岸田外相の中東訪問を手放しで評価している。 米国さえ何の解決策も示せないパレスチナ和平問題で、何から何まで対米従属外交を繰り返す日本が貢献できるというのか。 パレスチナ問題の解決はただ一つだ。 イスラエルがパレスチナに対する人種差別政策、隔離政策を直ちに止める事である。 米国がそれをイスラエルに求める事である。 要求に従わない国には直ちに制裁を課す米国だ。その気迫でイスラエルに迫るのだ。 日本が米国の友人であれば、それを米国に助言することである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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