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天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説

天木直人(元外交官・作家)

天木直人

元米紙東京支局長の逸話を紹介した布施広氏の記者魂を疑う
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□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■  天木直人のメールマガジン2013年7月25日第549号 ■   =============================================================  元米紙東京支局長の逸話を紹介した布施広氏の記者魂を疑う  ==============================================================  半世紀以上も日本に住んで日米同盟の現実を見てきた外国人記者の一人に米紙ロサンゼルス・タイムズの東京支局長であるサム・ジェームソンという記者がいるという。  そのサム・ジェームソン氏が今年の4月に76歳で亡くなったという。  きょう7月25日の毎日新聞「発信箱」というコラムで布施広専門編集委員がその追悼記事を寄せている。  私が注目したのはそこに紹介されていた日米同盟の虚構を象徴するような次のエピソードである。  すなわち1982年、鈴木善幸首相の記者会見でジェームソン記者が手を挙げて次のような質問したことがあったという。  「日本は『核の傘』に頼りながら日本への核持込を禁じている。矛盾ではないか」と。  それに対し鈴木善幸首相はこう答えたという。  「持ち込みが必要だと思えば米国は日本に事前協議を申し込めばいい」と。  ここまでは誰もが知っている日本の公式見解だ。    私が布施広氏「発信箱」の中で驚いたのは、その後に続く次のエピソードである。  すなわちジェームソンは記者が支局に戻るやいなや宮沢喜一官房長官(当時)がすかさず電話をかけてきたという。そして、さっきの鈴木首相の発言は取り消す。日本はその種の事前協議の要請は断る、と言ったという。  物事を分かっている宮沢氏は事前協議など行なわないことが日米間の暗黙の了解であることを知っている。  だから鈴木首相の発言は撤回させなければいけなかったのだ。   このエピソードを2年前にジェームソン氏から明かされたという布施広氏は次のように書いている。  核兵器を搭載した米艦船の寄港などは事実上黙認されてきた。そのことに関する日米密約も2009年-10年には明らかになった。聞こえのいい政府答弁とは裏腹に非核三原則は「ウソの山」。ジェームソン記者はそういいたかったのだ、ジェームソン記者はそのような虚構に満ちた日米同盟に腹を立てていたと。  私はもちろんこんなエピソードがあったことは知らなかったし、そのエピソードを2年前にジェームソンが布施広氏に明かした事を興味深く読んだ。  しかし私がこのメルマガで強調したいことはこのエピソードではない。  このようなエピソードを自慢げに明かした布施広という毎日新聞記者の無神経ぶりだ。  そんなエピソードを聞かされるまでもなく、布施広記者は自らの長い政治記者人生の中で日米同盟の虚構を嫌と言うほど見てきたはずだ。  それにも関わらず政府の「ウソの山」に腹も立てず、自らの記事で正面から批判する事さえしなかったに違いない。  この布施広記者に代表される日本の大手メディアの政治記者が、日本がここまで対米従属になることを許してきたのである。  いまさらこのようなエピソードを紹介して、亡くなったジェームソン記者に日米同盟のウソを語らせて、怒らせてみせる。  そんな布施広記者の記者魂を私は疑うのである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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