□■□■【反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説】 ■□■ □■ 天木直人のメールマガジン2013年6月28日第472号 ■ ============================================================= 米国に無条件降伏する安倍首相 ============================================================== 読者にはまず以下の文章を黙って読んでもらいたい。 これは発売中の週刊東洋経済6月29日号に掲載されている米ボストン大学国際関係学部長のウィリアム・グライムス氏がインタビューで語っている内容を私なりに要約したものである。 原文を読んで正確を期してもらいたい。その価値はある。 「・・・TPP参加に積極的で、米軍との協力を強化しようとする安倍首相はオバマ政権に魅力的に見えたが、中国に対する度を超した敵意や韓国との無用な緊張を生じさせる姿勢は米国として擁護しがたい。 米国政府は、日本は侵略国で戦争犯罪を行った国であるという立場だ。「従軍慰安婦」に日本軍が関与したのは事実だという立場だ。 安倍首相の言動は米国の東アジア戦略の基本的精神を損なっている。 だから安倍氏が2月にワシントンを訪問した際、オバマ政権は見返りを与えようとしなかった。 オバマ大統領の共同記者会見もなかった。安倍首相にオバマ大統領と並んで会見する機会を与えれば、韓国政府との戦略的連携を維持・強化しようとしているこの時期に、韓国を当惑させかねないからだ。 参院選で自民党が圧勝すれば、安倍政権は長く続く可能性がある。通常なら歓迎すべきことだが、米国の立場からすると安倍カラーが強まるのは困りものだ。 米国はかつて同じような問題に直面した事がある。 1986年にオーストリアのワルトハイム大統領が再選された時、その直前にワルトハイム氏の旧ドイツ軍将校時代の行動の虚偽が暴かれたことがあった(筆者註:ナチス突撃隊の将校となっていたという暴露)。 それでもオーストリア国民は彼を大統領に選んだが、米国はワルトハイム大統領の米国訪問を許さなかった。 もし安倍首相が村山談話の撤回をもくろみ、第二次世界大戦当時の侵略や人権侵害を否定すれば、米国はワルトハイム氏の場合と同じような措置を講じざるを得なくなる。すなわち米国への出入り禁止だ。 安倍氏は米国の大統領にも国務長官にも接触できなくなるだろう・・・」 このウィリアム・グライムス氏の警告は衝撃的だ。ナチ信奉者のようだと言っているのだ。欧米の政治ではこれ以上の否定的なたとえはない。 いままで私が目にした米国関係者の安倍首相警戒論の中でも群を抜いて厳しいものだ。 しかもグライムス氏は安倍首相に対する米国の警戒心は現在でも払拭されていないと次のように締めくくっている。 「・・・歴史問題に関する安倍氏のスタンスはすでに問題を引き起こしており、このような(日米同盟の運営に支障を来す)事態に陥る可能性は高い・・・安倍氏には、ワルトハイム氏の轍を踏まないよう行動を控えてほしい」 さて、ここからが私の意見である。 私はかねてから米国の安倍首相に対する警戒感と嫌悪感は相当なものがあると思ってきた。 日本は米国の同盟国であり金の卵だから、それをストレートに表現するのはさすがに米国としてもはばかられるので、オブラートを包んだ言い方で忠告してきたに違いない。 日本のメディアもまた米国の警戒感に気づきながら、一方においてここまで米国の警戒感と嫌悪感が強いとは思わず、他方において安倍首相に注意する事をはばかり、今日まで甘やかしてきた。 そして安倍首相の対応が鈍いままに事態が悪化し、ついの米国はいい加減にしろと本気で脅かしてきたのではないか。 どこかの時点で米国は安倍首相に明確なメッセージを伝えたのではないか。 歴史認識を封印しなければ米国への出切りを禁止せざるを得ない、お前はおしまいだ、と。 安倍首相は26日の記者会見で参院選後は経済に集中すると語った。 これは取りも直さずタカ派路線を引っ込めるということだ。 参院選で大勝し、安倍首相は晴れて本来のタカ派路線を打ち出してくる、というのがこれまで報じられてきたことだが、それを安倍首相みずから放棄したということだ。 安倍首相は米国の叱責に震え上がって全面降伏したに違いない。 奇しくも6月25日の安倍首相の日程を見れば、アーミテージ元米国務長官、ハレム米戦略国際問題研究所所長、ジョゼフ・ナイハーバード大学教授が雁首をならべて安倍首相を訪れ30分もの間話し合っている。 引導を渡されたのではないか。 その後に桜井よしこ氏らと会食をしている。 引導を渡したのではないか。 右翼的な発言は封印してくれ。さもなければ米国から出入り禁止を食らって政権がもたなくなると。 安倍自民党政権は危険であると左翼は騒いでいるがそんな心配は一切無用だということだ。 米国がそれを許さない。 安倍を支える愛国右翼は米国の前では黙らざるを得ない。 早々と岡崎久彦外務省OBが言い出した。安倍首相は歴史認識より日米同盟強化を優先せよ、と(週刊東洋経済6月29日号) 安倍政権はますます対米従属に走って国民生活を犠牲にしていく。 そのことを懸念すべきである。 そのことに国民は反対すべきである(了) ──────────────────────────────── 購読・配信・課金などのお問合せやトラブルは、 メルマガ配信会社フーミー info@foomii.com までご連絡ください。 ──────────────────────────────── 編集・発行:天木直人 ウェブサイト:http://www.amakiblog.com/ 登録/配信中止はこちら:https://foomii.com/mypage/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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